11月30日は『年金の日』｜制度の意義とこれからのために確認すべきこと

毎年11月30日は「年金の日」として、日本年金機構が広く国民に対して年金制度への理解促進を図る日とされています。年金に未加入の方も含め、この機会に年金制度の基本や自身の加入状況を振り返ることは、将来の安心にもつながります。

年金の日とは？なぜ11月30日なのか

「年金の日」は、厚生労働省と日本年金機構が制定した啓発活動の日で、国民に年金制度への関心を持ってもらうことを目的としています。日付は「いい（11）みらい（30）」＝「良い未来」を語呂合わせにしたものです。

この日には、全国の年金事務所や自治体などでパンフレットの配布、セミナー開催、無料相談会などのイベントが行われることがあります。

年金に加入しているかどうか不安な方は、「ねんきんネット」で自身の年金記録を確認できます。アクセスには基礎年金番号と本人確認書類が必要です。

また、毎年誕生月に届く「ねんきん定期便」にも、これまでの納付状況や将来の年金見込み額などが記載されています。未納期間がある場合は、追納や免除制度の活用も検討できます。

国民年金の未加入や未納が続くと、将来の年金受給資格（原則10年の加入期間）を満たせなかったり、受給額が大幅に減る可能性があります。

たとえば、20代のフリーランスが保険料を払わずに40代になった場合、後から追納することで将来の受給に備える選択肢もあります。保険料の免除や納付猶予制度も活用できますので、市区町村の窓口で相談してみましょう。

将来の年金制度に不安を抱える人も多いですが、日本の年金は「世代間扶養」をベースにした仕組みであり、制度全体がいきなり破綻することは想定されていません。ただし、支給開始年齢の見直しや受給額の調整がある可能性はあります。

そのため、自分で備える「iDeCo（個人型確定拠出年金）」や「つみたてNISA」といった私的年金制度も組み合わせて活用するのが現代的な資産形成方法です。

「今日が年金の日と知って調べたら、自分は加入していなかった」と気づくこともあります。その場合は、まずは市区町村の年金窓口や年金事務所で相談しましょう。

過去の未加入期間がある場合、最大10年前まで遡って加入できる「任意加入制度」もあります。加入状況に応じて、追納や今後の納付プランを立てることが可能です。

11月30日の「年金の日」は、自分の年金加入状況や将来の備えについて考える絶好の機会です。もし未加入だった場合も、今日から行動すれば将来の安心につながります。公的制度と私的備えの両輪で、豊かな老後に向けて一歩を踏み出しましょう。