ネットショッピングなどでVISAのクレジットカードを利用する際、本人認証として「ワンタイムパスワード(OTP)」の入力が求められるケースがあります。しかし一方で、毎回の認証が面倒と感じる方も多いのではないでしょうか。この記事では、VISAカードのワンタイムパスワードを省略できる仕組みや注意点を、具体的な例とともに解説します。
なぜワンタイムパスワードが必要なのか?
VISAカードでは、第三者による不正利用を防ぐために「VISA Secure(旧:Verified by VISA)」という本人認証サービスが導入されています。このサービスでは、利用者本人であることを確認するために、ワンタイムパスワードや生体認証、専用アプリによる認証が用いられます。
特に高額決済や初めて利用するサイトでは、セキュリティの観点からOTPの入力が強制されることがあります。
OTPの省略は可能か?
完全にOTPを省略する設定は基本的に用意されていません。しかし以下のような場合、OTPの入力が求められないことがあります。
- ①信頼済みの加盟店での取引(VISA Secure対応店舗)
- ②取引金額が少額
- ③過去の取引履歴があり不正リスクが低いと判定された場合
つまり、VISAやカード発行会社がリスクの低いと判断した場合に限り、OTPなしで決済が完了することがあります。
OTPの代替手段:生体認証やアプリ認証
最近では、ワンタイムパスワードに代わって以下のような本人確認手段が導入されています。
- ・カード会社の公式アプリでの「プッシュ通知認証」
- ・スマートフォンの指紋認証や顔認証
たとえば三井住友カードの場合、「Vpassアプリ」での認証を設定しておくと、ネット決済時にワンタップで承認が完了します。
この仕組みにより、OTPの入力を実質的に不要とすることが可能になります。
設定の確認方法と利用条件
OTPの省略(または簡素化)を利用するには、まずカード発行会社が提供する本人認証サービスを確認し、必要な設定を済ませておく必要があります。
例:三井住友カード
→Vpassアプリでの認証を有効にする
例:楽天カード
→楽天カードアプリでのワンタップ認証を有効化
いずれの場合も、事前の登録が必須です。また、すべての加盟店で利用できるとは限らないため、事前に認証方法の案内が表示されるケースが多いです。
OTP省略に伴うリスクと対策
OTPを使わない場合、不正利用のリスクが高まる可能性があります。特にフィッシングサイトや不審なECサイトを利用する際には、セキュリティの甘さを突かれることも。
そのため、以下の対策をおすすめします:
- ・利用明細をこまめにチェック
- ・アプリやブラウザの通知を有効にしておく
- ・不正検知機能があるカードを選ぶ
また、少しでも違和感のある決済通知が来た場合は、即座にカード会社へ連絡しましょう。
まとめ:OTP省略は可能だが、安全性とのバランスが重要
VISAカードでワンタイムパスワードの入力を省略することは、条件次第で可能です。特にカード会社のアプリを使った生体認証やプッシュ通知による本人認証は、利便性とセキュリティの両立に役立ちます。
ただし、すべての取引でOTPが不要になるわけではなく、取引の内容やリスク評価に応じて異なるため、設定内容をよく確認して活用することが大切です。
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