終身医療保険とNISAの比較:40代から考える賢い資産の守り方と増やし方

生命保険

40代に入り、人生の大きな節目を迎えると、保険や資産形成について見直す機会が増えてきます。特に、終身医療保険に加入している方は、今後の保障を優先するか、解約して資産運用に回すかで迷うケースが少なくありません。本記事では、終身医療保険とNISAなどの資産運用を比較しながら、それぞれの選択がどのような人に適しているかをわかりやすく解説します。

終身医療保険のメリットと見直しのタイミング

終身医療保険は、加入すれば一生涯にわたって入院・手術費用をカバーする保障が続く点が大きなメリットです。特に、加齢とともに病気のリスクが高まる中、医療費の自己負担を減らす手段として安心感があります。

ただし、40代以降になると「支払う保険料と実際に受けられる給付金のバランス」が重要な判断材料となります。たとえば、すでに100万円を支払っており、残り200万円を今後払うとなれば、最終的な総支払額と保障内容を改めて見直すことが必要です。

NISAによる資産運用の可能性

NISA(少額投資非課税制度)を活用すれば、年間一定額までの投資に対して得られる利益が非課税になります。たとえば、年間40万円をつみたてNISAで投資した場合、20年後には利回り3〜5%を想定して大きな資産に成長する可能性もあります。

仮に、残りの200万円をつみたてNISAで年間40万円ずつ投資し続けた場合、20年後には300万円以上に増える可能性があります(市場の成績によります)。このように、将来の医療費に備えるという目的でも「運用で増やす」という発想は非常に有効です。

高額療養費制度など公的保障を理解する

日本には高額療養費制度があり、医療費の自己負担には上限があります。例えば、年収370万〜770万円の方の場合、1ヶ月あたりの上限額は約8万〜9万円程度です。これを超えた分は健康保険でカバーされるため、長期入院でなければ、自己負担は意外と少なく抑えられます。

この制度を前提に考えると、終身医療保険がなくても十分にカバーできるケースもあります。逆に、入院日額1万円の保険に毎月数千円払うよりも、そのお金を投資や貯金に回す方が合理的といえます。

後悔しない判断のための考え方

保険の解約に不安を感じるのは当然のことです。これまで支払った保険料が「もったいない」と思う気持ちはよくわかります。しかし「サンクコスト(埋没費用)」にとらわれず、今後の人生にとってより有利な選択をすることが大切です。

たとえば、保険解約により月々の出費が減り、その分を将来の資産形成や予備資金に回せるとすれば、自由度の高いお金の使い方ができるようになります。精神的な余裕にもつながります。

実例で見る選択の違い

ケース1:40歳女性・終身医療保険を継続。60歳払込完了で老後の医療費に備えたい。病歴があり不安要素が強いため、保障重視。

ケース2:40歳男性・終身医療保険を解約し、毎月の保険料をつみたてNISAで運用。20年後の資産形成を優先し、必要なときは貯金や投資資金で対応する方針。

このように、どちらが正解というより、自身のライフスタイル・価値観・リスク許容度によって判断すべきです。

まとめ:保障と運用のバランスを考えた最適解を

終身医療保険とNISA、どちらも一長一短がありますが、大切なのは「今の自分の状況」と「将来どうなりたいか」を照らし合わせて判断することです。保険の安心感を重視するか、将来の資産形成を重視するか、バランスを取りながら選択することで、後悔のない判断ができるはずです。

一人で悩まず、必要に応じてファイナンシャルプランナーに相談するのも一つの方法です。自分にとってベストな選択肢を見つけましょう。

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