若者が入る外貨建て保険の仕組みと注意点|毎月の支払い・解約返戻金・死亡保障をわかりやすく解説

生命保険

外貨建ての生命保険や貯蓄型保険に加入する若者が増えており、月々の支払い額や為替の影響、解約返戻金の仕組みに不安を感じる人も少なくありません。本記事では、若いうちに加入する外貨建て保険の特徴やリスクについて、事例を交えてわかりやすく解説します。

外貨建て保険とは?基本の仕組みを理解しよう

外貨建て保険とは、米ドルや豪ドルなど外貨で運用される生命保険や個人年金保険のことです。契約者は円を外貨に換えて保険料を支払うため、為替レートの影響を受けやすいのが特徴です。

たとえば契約当初は「1ドル=100円」で月300ドル(約3万円)だった支払いが、円安により「1ドル=160円」になると、支払額は約4万8千円まで増加します。これは外貨建て保険の大きなリスクのひとつです。

なぜ若者が外貨建て保険に入るのか?

保険会社や代理店の営業によって「外貨の方が利率が高い」「将来お金が増える」「死亡保障もついていて安心」といった説明を受け、若いうちから加入する人がいます。

しかし、仕組みをよく理解しないまま契約すると、思っていたより支払いが増えたり、途中で解約しても元本割れすることもあるため、慎重な判断が必要です。

解約返戻金が「5年後から増える」の意味とは?

多くの貯蓄型保険では、契約から一定期間は「解約控除」がかかり、解約しても返戻金がゼロまたは大きく目減りします。特に外貨建て保険は初期コストが高いため、加入後5〜10年以内に解約すると元本割れのリスクが高いです。

たとえば「5年後から返戻率が急に上がる」と言われるのは、保険会社側の初期費用回収が終わり、積立部分が本格的に運用される時期に入るからです。ただしその時点でも為替変動次第で円ベースでは損をすることもあります。

死亡保障が1,000万円という内容は本当?

保険の種類によっては、万が一のときに1,000万円などの死亡保障がついている商品もあります。これは終身保険タイプや定期保険タイプの機能が組み込まれている可能性があります。

ただし、その分毎月の保険料が高く設定されていたり、保障部分と貯蓄部分が複雑に組み合わさっているケースもあるため、契約書や保険設計書をよく確認する必要があります。

外貨建て保険に潜むリスクと対処法

主なリスクには以下があります。

  • 為替リスク:円安時に支払額が増え、円高時に受取額が減る可能性
  • 元本割れリスク:早期解約で返戻金が少ない・ゼロになる
  • 手数料の不透明さ:実質的な運用利回りが低いことも

対処法としては、契約前に設計書や商品概要を確認し、金融庁や消費者庁の公開資料で勉強するのが大切です。必要に応じてファイナンシャルプランナー(FP)などの専門家にも相談しましょう。

実際にあった事例:友人のケースをもとに考える

たとえば、24歳で外貨建ての終身保険に加入し、毎月3万円支払っていたが、為替の影響で5万円にまで支払額が増加したというケースがありました。この人は「5年後から返戻金が増える」と説明を受けましたが、契約書には返戻金ゼロの期間が明記されていたのです。

死亡時には1,000万円の保障が出るとされていましたが、それが外貨建てか円建てかによって、実際に受け取れる金額が大きく変わる可能性もあります。詳細を確認しないまま契約すると、想定外の損失を被ることもあるのです。

まとめ:外貨建て保険は慎重な判断と知識がカギ

外貨建て保険は決して悪い商品ではありませんが、若いうちに加入するには十分な理解と将来設計が必要です。為替や解約返戻金の仕組み、保障内容を正しく理解せずに契約すると、大きな後悔につながることもあります。

特に「最初の数年間は解約返戻金がゼロ」「為替リスクがある」という点は見落とされがちなので、情報を鵜呑みにせず、必ず複数の視点で検討しましょう。

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