国民健康保険から社会保険への切り替えで変わること|年金・税金・扶養の違いを徹底解説

社会保険

フリーランスや自営業から会社勤めになったタイミングなどで「国民健康保険から社会保険へ切り替え」になる人は多いです。そこで気になるのが、年金や健康保険、住民税への影響。さらに扶養家族の有無でも変化があります。本記事では、国保から社保へ切り替えたときの違いをわかりやすく解説します。

国保と社保の根本的な違いとは?

国民健康保険(国保)は主に自営業や無職の人が対象、社会保険(社保)は会社員や公務員が加入する制度です。社会保険には健康保険だけでなく、厚生年金や介護保険も含まれます。

例えば、フリーランスから会社員に転職した場合、国保と国民年金から社保(健康保険+厚生年金)へ一括で切り替わります。

保険料は高くなる?それとも安くなる?

保険料の負担感はケースバイケースですが、社会保険は原則、会社が半額を負担してくれるため、実質的には国保+国民年金より負担が軽くなる場合があります。

具体例として、年収400万円の場合、国保+国民年金の合計負担は年間約60万円になることも。一方、社会保険であれば会社が半額負担するため、自己負担は30万円台に収まることが多いです。

年金制度の違いと将来の年金額への影響

国保加入者が支払うのは国民年金で、将来の受給額は月6万〜7万円程度とされています。対して社会保険に加入すると、厚生年金に切り替わるため受給額が大幅に増えるのが特徴です。

たとえば、厚生年金に20年加入した場合、将来の受給額は月12万円以上になることもあります。老後資金の形成という意味でも、社保への切り替えは大きなメリットです。

住民税は変わらない?実は微妙な影響あり

住民税は前年度の所得をもとに計算されるため、保険の種類によって直接的な変更はありません。ただし、保険料が給与天引きになる社保では所得控除が変化するため、間接的に住民税額に差が出ることがあります。

さらに、国保では扶養家族がいても保険料が増えるケースがありますが、社会保険では扶養に入れた配偶者や子ども分の保険料が加算されないため、有利になる場合もあります。

扶養に入れるとどう変わる?

社会保険における扶養制度は大きな魅力です。年収130万円未満の配偶者や子どもは、保険料無料で扶養に入れるため、家庭全体の負担軽減につながります。

一方、国民健康保険では扶養という概念がなく、たとえ専業主婦であっても一人ひとりに保険料が発生します。そのため、家族構成が多い世帯では社保の方が圧倒的に有利になることもあります。

切り替え時の手続きや注意点

社会保険に加入したら、14日以内に自治体へ国民健康保険と国民年金の脱退手続きを行う必要があります。保険証の返却や納付済み保険料の精算などが必要になる場合もあります。

また、扶養家族を社保に入れる場合は、会社へ必要書類(扶養確認のための収入証明など)を提出する必要があるので早めに準備しておきましょう。

まとめ:社保への切り替えは長期的に見ても有利

国民健康保険から社会保険への切り替えは、保険料の負担軽減、将来の年金額アップ、扶養制度の活用など多くの面でメリットがあります。

特に扶養家族がいる家庭では、保険料を抑えつつ手厚い保障が受けられる点は大きな魅力です。切り替え時の手続きに注意しつつ、生活設計に合った選択をしましょう。

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