「お金を預けて利息で稼ぐ」という考え方は、堅実な資産運用の第一歩として人気があります。ただし、現在の日本の金利水準を踏まえると、どの程度の資金が必要で、どれだけのリターンが期待できるのかを正確に知ることが重要です。
現在の預金金利の水準とは?
大手都市銀行の普通預金金利は年0.001%程度が一般的です。一方、ネット銀行や一部の定期預金では0.1%〜0.3%といった高めの金利が設定されていることもあります。
たとえば、年利0.2%のネット銀行に100万円を1年間預けた場合の利息は、およそ2,000円(税引き前)です。
いくら預ければ“利息で儲けた”と実感できるのか
「毎月1万円の利息が欲しい」と仮定した場合、年に12万円の利息が必要です。年利0.2%で計算すると、次のようになります。
目標利息 | 必要元本(年利0.2%) |
---|---|
月1,000円 | 約60万円 |
月5,000円 | 約300万円 |
月1万円 | 約600万円 |
月5万円 | 約3,000万円 |
このように、「利息だけで生活費をまかなう」にはかなりの資産が必要です。
利息収入を増やす方法と選択肢
利息収入を増やすには、以下のような方法があります。
- 金利の高いネット銀行や定期預金を選ぶ
- キャンペーン金利や限定商品を活用する
- 個人向け国債や社債も視野に入れる
例として、楽天銀行のハッピープログラムでは、取引内容によって普通預金金利が年0.1%にまで上昇することもあります。
「利息で生活」は現実的なのか?
結論から言えば、超低金利の日本では、預金の利息のみで生活するのは非常に難しいです。高額の資産が必要になるため、多くの人にとっては「お金の置き場」としての意味合いが強くなります。
利息だけで月5万円を得たい場合、年0.2%の金利では3,000万円、年1%でも600万円の元本が必要です。
資産運用の選択肢を広げよう
利息にこだわらず、分散投資を検討することも一つの手です。以下のような選択肢も視野に入れるとよいでしょう。
- iDeCoやつみたてNISAなどの税制優遇制度
- 株式やETFなどの配当収入
- REITや投資信託を活用した中リスク運用
リスク管理と情報収集をしながら、より柔軟な資産形成を目指すことが大切です。
まとめ:利息は“守りの資産”として活用しよう
利息収入を「主な収入源」とするのは難しい時代ですが、安全性が高く、元本保証がある点で、預金は非常に有用な「守りの資産」です。
適切な金利の銀行を選び、目的に応じて元本と期間を調整することで、着実な資産形成につながります。また、より積極的にお金を増やしたい場合は、預金以外の運用にも目を向けてみましょう。
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