扶養内で働いていた方がパートを辞めたとき、「失業保険（雇用保険の基本手当）は受け取れるの？」という疑問を持つのは自然なことです。実は、社会保険に入っていない場合でも、条件を満たせば失業給付を受け取れる可能性があります。本記事では、扶養内パートの失業保険の受給条件や手続き、注意点を詳しく解説します。
失業保険（雇用保険の基本手当）とは？
失業保険とは、厚生労働省の雇用保険制度の一部で、働く意思と能力があるにもかかわらず職を失った人を支援する制度です。雇用保険に加入していた期間と就労状況によって、受給資格の有無が決まります。
社会保険（健康保険・厚生年金）とは別の制度であり、雇用保険だけに加入しているケースも珍しくありません。
パートでも雇用保険に入れる条件
たとえ扶養内であっても、以下の条件を満たしていれば、パートでも雇用保険に加入義務があります。
- 週20時間以上勤務している
- 31日以上の雇用見込みがある
この条件に当てはまり、雇用保険料が給与から天引きされていれば、基本手当の対象になります。
失業保険を受け取れる条件
雇用保険に加入していた期間が原則として直近2年間に通算12ヶ月以上あれば、受給資格があります。パート勤務でも、加入実績がこの条件を満たしていればOKです。
例：月～金の週5日・1日4時間勤務（週20時間）で雇用保険に加入していた場合、受給対象となる可能性が高いです。
社会保険未加入でもOK？扶養との関係
社会保険（健康保険・厚生年金）には加入していなくても、雇用保険の加入有無が重要です。扶養内パートで社会保険の適用除外でも、雇用保険の対象であれば失業保険は関係ありません。
ただし、受給期間中に扶養に入れるかどうかはケースによるため、夫の健康保険の組合に確認を取りましょう。
失業保険の確認方法と手続きの流れ
自分が雇用保険に加入していたか確認するには、以下の方法があります。
- 給与明細に「雇用保険料」の記載があるか確認
- 過去に「雇用保険被保険者証」を受け取っているか確認
- 勤務先またはハローワークに問い合わせ
手続きの流れ。
- 離職票を勤務先から受け取る
- ハローワークで求職申込をする
- 認定日ごとに出向いて給付金を受け取る
扶養内パートで失業給付がないケース
次のような場合は失業保険の対象外となります。
- 週の勤務時間が20時間未満だった
- 雇用契約期間が31日未満の短期雇用だった
- 雇用保険に未加入だった
雇用保険未加入であっても、再就職を目指す意思がある場合には、職業訓練など別の支援制度を活用できる可能性もあります。
まとめ：パートでも「雇用保険加入」がカギ
扶養内であっても、週20時間以上働いていた方であれば雇用保険に加入している可能性が高く、失業保険を受け取れるケースがあります。大事なのは「社会保険加入」ではなく「雇用保険加入」です。勤務先やハローワークでの確認を怠らず、条件に当てはまるかをしっかり確認しましょう。必要な支援を受け取りながら、次のステップに向けて準備を進めていくことが大切です。
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