分譲マンションの火災保険、個人契約は継続すべき?管理組合保険との補償の違いと見直しポイント

保険

分譲マンションに住んでいる方の中には、個人で火災保険に加入している一方で、マンション全体として管理組合が一括で保険契約を結んでいるケースも多く見られます。そのため、「個人の火災保険は必要なのか?」という疑問を持つ方も少なくありません。この記事では、管理組合の保険と個人で加入している保険の違いや重複を避けた最適な保険の見直し方法について詳しく解説します。

管理組合の火災保険がカバーする範囲

マンション管理組合が契約する火災保険は、通常、建物の共用部分と各住戸の専有部分の構造(躯体)をカバーします。今回の例では、以下の補償が含まれています。

  • 水濡れ・破汚損補償
  • 個人賠償責任補償(3000万円)
  • 施設賠償責任特約
  • 臨時費用・失火見舞費用・水道管凍結修理費用など

これにより、建物の構造部分に対する火災・水濡れ・破損といった損害は、多くの場合管理組合の保険で対応できます。

個人で加入している火災保険の補償内容

個人で加入している火災保険では、以下のような補償が確認できます。

  • 火災・落雷・破裂・爆発
  • 風災・雹災・雪災
  • 盗難・水濡れ等・破損等
  • 地震(自動継続)
  • 特約:臨時費用、個人賠償責任など

これらは主に室内の家財や専有部分の内装、生活関連リスクに対する補償です。管理組合の保険ではカバーされない個人所有の家財・室内設備の損害や盗難は、個人の火災保険でのみ補償されます。

補償の重複と不要な項目の見直しポイント

管理組合の保険と個人契約の保険が重複している部分もあります。たとえば。

  • 臨時費用補償
  • 個人賠償責任補償

これらは管理組合で包括的に加入しているため、個人保険で同様の補償を付ける必要性は低いです。無駄な重複補償を外すことで、保険料を削減できます。

ただし、盗難・家財損害・地震保険は管理組合の保険には含まれていないため、必要に応じて個人契約でカバーすべきです。特に地震保険は専有部分の再建費用に備える手段として重要です。

火災保険を見直すときの実践的ステップ

現在の個人契約が満期を迎えるタイミングは、保険内容の見直しに最適です。以下のステップで検討しましょう。

  • 管理組合が加入している保険証券の内容を確認
  • 個人保険との補償の違い・重複を洗い出す
  • 必要な補償のみを選んで再契約(例:家財保険+地震保険)
  • 不要な特約(賠償責任など)をカットして保険料節約

保険会社や代理店に相談すれば、管理組合保険と連携した内容で提案してくれる場合もあります。

実例:築45年マンションで必要だった補償内容

たとえば、築45年の分譲マンションで3LDK・約80㎡に住む方が見直しを行った結果、管理組合の保険で専有部分の構造はカバーされていたため、家財(300万円程度)+地震保険のみに特化した個人契約へ切り替え、保険料が年間1.2万円から7千円へ削減できたという事例もあります。

こうした判断には、室内の資産価値や地震リスクなどを加味して検討することが重要です。

まとめ:個人の火災保険は見直しが可能。補償の重複を避け、必要なものだけに絞る

マンション管理組合の火災保険と個人契約の火災保険は、それぞれ異なる目的と補償範囲を持っています。重複している補償は見直し、必要最小限の個人契約に切り替えることで保険料を節約しつつ、万が一の備えは十分に整えることが可能です。

特に家財・地震リスクへの備えは、管理組合の保険ではカバーされない重要なポイント。見直しのタイミングを活かして、自分にとって最適な保険内容を選びましょう。

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