粉瘤(アテローム)手術は何個まで保険適用?複数箇所・同日施術時の注意点と費用を抑える方法

国民健康保険

粉瘤(アテローム)の手術は健康保険が適用されるケースが多いですが、「同じ日に複数の粉瘤を切除すると一部が保険適用外になる」と説明を受け、戸惑う方も少なくありません。この記事では、複数箇所の粉瘤を手術する場合の保険適用のルールと、実際に費用を抑える方法をわかりやすく解説します。

同日に複数の粉瘤を手術する場合、すべて保険適用される?

原則として、同一日に同一医療機関で、同一の術式を2箇所以上に行った場合は、2つ目以降の手術は「同一手術」とみなされ、保険請求できるのは1箇所分のみとなります(医療保険点数制度に基づく)。

そのため、同日に5cmと2cmの粉瘤を切除したとしても、保険適用になるのは1箇所分のみで、もう1箇所は自費扱いになる可能性があるのです。

月をまたぐと保険適用になる?

はい、別日・別月に分けて手術を行えば、各手術ごとに保険適用される可能性が高くなります

たとえば、7月に大きい粉瘤(5cm)を手術し、8月に小さい粉瘤(2cm)を手術した場合、それぞれに対して健康保険の適用がされるよう手続きされることが一般的です。

手術費用の目安と保険適用の違い

粉瘤手術の保険点数は「腫瘤摘出術(皮膚・皮下組織)」に該当し、通常は3割負担で1万円~2万円程度が自己負担額となります。

一方、保険適用外となると、全額自己負担(自由診療)で3万円〜5万円台になることもあり、経済的な負担は大きくなります。

保険適用を最大限に活用するコツ

  • 粉瘤の位置が明らかに異なる場合(背中と顔など)、別手術として保険適用されるケースもある
  • 手術日を月またぎに設定すれば、原則として別請求可能になる
  • 診療明細書を事前に確認・相談し、「保険点数として認められる範囲内で2回に分けたい」と医師に伝える

医師も保険請求に詳しくない場合があるため、病院の医療事務や窓口で相談することが重要です。

実例:2個の粉瘤を分割手術で保険適用したケース

ある患者さんは、背中に大小2つの粉瘤を抱えており、「一緒に手術すると片方が自費になる」と説明されました。そこで、医師に相談し「7月と8月の月を分けて手術してほしい」と依頼。

結果、両方とも保険適用で処置され、自己負担額は1回あたり約1万2,000円。合計でも2万4,000円で済み、大幅に費用を抑えることができました。

まとめ

同日に複数の粉瘤を手術すると、1箇所しか保険適用されず、残りは自費になるケースがあります。別日・別月に手術を分けることで、それぞれが保険適用になる可能性が高まります。

金銭的な負担を軽減するためにも、事前に病院の窓口や医師に相談し、手術日程の調整を行うことをおすすめします。少しの工夫で数万円の差が出ることもあるため、慎重に対応しましょう。

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