傷病手当金の金額はずっと同じ?支給期間・計算方法・対象となる手当の扱いを徹底解説

社会保険

病気やケガで仕事を休んだ際に頼れる「傷病手当金」。支給期間中はどのように金額が決まり、どんな収入が対象になるのでしょうか?不安を解消するために、制度の仕組み・計算式・注意点についてわかりやすくまとめました。

傷病手当金は1年半同じ金額が支給される?

原則として、支給開始時に決まった金額がそのまま支給され続けます。つまり、同一傷病で連続して受給している間(最長1年6ヶ月)は、毎月の支給額が変わることは基本的にありません。

ただし、休職中に復職・再休職を挟むなどで支給が中断された場合や、途中で被保険者の資格を喪失した場合などは、再計算や支給停止になるケースもあります。

傷病手当金の基本的な計算式

傷病手当金の支給額は以下の式で算出されます。

支給額(日額)=直近12ヶ月の標準報酬月額の平均 ÷ 30 × 2/3

例:標準報酬月額30万円の場合
30万円 ÷ 30日 × 2/3 ≒ 6,666円(1日あたり)

その月に支給対象日数が20日間であれば、6,666円 × 20日 = 約13万3,320円が支給されることになります。

総支給額の「ムラ」がある場合の扱い

月々の収入が大きく変動する場合、直近12ヶ月すべての給与を合計し、その平均から標準報酬月額を算出します。

標準報酬月額=健康保険に報告されている月額ベースなので、実際の支給額と完全に一致しないこともあります。賞与や臨時収入は含まれません。

交通費や手当は計算に含まれる?

支給額の計算対象となる報酬は、原則「給与や基本給、通勤手当など恒常的に支払われる手当」を含みます。ただし、次のような収入は含まれません。

  • 賞与(ボーナス)
  • 医療費の還付金
  • 一時的な特別手当

つまり、交通費が通勤手当として毎月支給されている場合は含まれますが、年1回の実費精算型などは対象外とされる可能性があります。

計算ミスを防ぐためにできること

・健康保険協会や会社の人事担当に、自分の「標準報酬月額」の確認を依頼する
・住民税や保険料の計算根拠も同じため、過去の給与明細を保管しておく

・手当の分類(定期手当/臨時手当)を把握し、加算対象かどうかを確認する

まとめ

傷病手当金は、原則1年半同じ支給額が続きます。計算のベースは「標準報酬月額」で、毎月の総支給額のムラには関係なく、安定した支給が受けられます。

交通費や昇給手当は恒常的であれば対象に含まれますが、医療費の還付などは対象外。正確な計算を希望する場合は、加入している健康保険組合へ問い合わせるのが確実です。

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