がん保険や医療保険の給付金が支払われたとき、「これは誰のものか」「どう使うのが一般的か」で意見が分かれることがあります。家計で保険料を支払っていたとしても、実際に病気になった人のものという意識がある一方で、家庭全体の財産として扱う家庭も少なくありません。
給付金は誰のもの?契約上の建前と現実
法律的・契約上は、保険金の受取人が「本人」であれば、その給付金は受取人の個人資産となります。つまり、受け取った本人が自由に使えるというのが原則です。
しかし、夫婦や家族で家計を共有している場合、「保険料は家計から出していたのだから、給付金も家計に戻すべき」という意識を持つ人も多くいます。
実際の家庭での使い道:統計と体験談
以下は、実際に医療保険やがん保険の給付を受けた家庭でよく見られる使い道です。
- 1. 治療費・通院交通費などの医療関連支出
- 2. 収入減少分の補填(仕事を休んだ分)
- 3. 家計に戻して貯蓄・教育費へ
- 4. 回復後の旅行や趣味など本人の慰労に使う
ある家庭では、夫が給付金で電動リクライニングチェアを買い、家族は少しモヤモヤ…。逆に、給付金全額を家計に戻し、妻に「ありがとう」とお礼したというケースもありました。
「みんな」はどうしてる?夫婦間のバランス
一般的な傾向としては、「治療費や家族の生活費に充てた後、余ったら本人が使う」というスタイルが多いです。
特に、保険料を夫婦どちらが払っているか、口座が分かれているか、子育て中かどうかでも対応は変わります。「自分のもの」と全額を使ってしまうと、将来の夫婦関係に影響することも。
話し合いのコツ:感情の対立を避けるには
「普通はこうだ」ではなく、「私たちの家庭ではどうするか」を話し合うのが大切です。感情論になりやすいので、数字と事実をベースに話すことを意識しましょう。
・保険料は誰が払っていたのか
・給付金の額はいくらか
・医療費にいくら使ったか
・残ったらどう活用したいか(例:教育費、リフォームなど)
税金・手続き上の注意点
医療保険の給付金は、原則として非課税ですが、高額療養費制度と合わせる場合のバランスや、確定申告での医療費控除との兼ね合いには注意が必要です。
また、受取口座の名義が誰かによって、税務上の贈与やトラブルに発展することもあるため、明確にしておきましょう。
まとめ
医療保険の給付金は原則として受取人のものですが、家計で保険料を支払っていた場合は「家庭の財産」として扱われることも多いのが実情です。
みんな=「受け取った人が全額使う」とは限らず、「家計に戻して共有する」「必要分以外は貯蓄や子どもに使う」といった家庭も多く存在します。家庭ごとの価値観で調整し、話し合いによる納得が何よりも大切です。
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