金融資産が4,000万円ある人は、年齢によってその評価が大きく変わります。若い人なら「かなり頑張っている」と見られる一方で、60代では「堅実に貯めた平均的な額」と捉えられる場合もあります。本記事では、年齢別に見た資産額の水準や相続の影響についてわかりやすく整理します。
日本人の金融資産の平均と中央値
総務省の家計調査(2023年)によると、世帯主の年齢別の金融資産の平均額は以下の通りです。
年齢層 | 平均値 | 中央値 |
---|---|---|
30代 | 約600万円 | 約240万円 |
40代 | 約1,200万円 | 約500万円 |
50代 | 約1,800万円 | 約800万円 |
60代 | 約2,400万円 | 約1,200万円 |
70代 | 約2,100万円 | 約1,000万円 |
金融資産4,000万円は、どの年齢層でも平均を大きく上回る金額だとわかります。
35歳で4,000万円ある人は「かなりすごい」
30代で4,000万円の金融資産がある場合、同世代の上位5%〜10%に入る可能性があります。高収入の職種や、早期からの投資・貯蓄に取り組んでいる人でなければ到達は難しい額です。
たとえば: 年収800万円の人が、毎年300万円ずつ投資や貯金に回し、10年間コツコツと運用して達成したケースもあります。
55歳・65歳で4,000万円は「堅実だが珍しくはない」
50代〜60代でこの金額を保有している場合、富裕層とは言わないまでも「堅実に貯めてきた家庭」といえる水準です。特に退職金を含めて積み上がっているケースが多く、珍しいとは言えません。
住宅ローンを早期完済し、子育てが一段落した世代では、生活費の節約と資産形成が本格化する時期でもあります。
相続で4,000万円を得るのは「家庭による」
親が資産家であれば、相続によって4,000万円以上を一括で得るケースも存在します。特に不動産を保有していた家庭では、現金化によってその規模になることも。
しかし実際には、「相続額が1,000万円未満」の人が全体の6割以上という調査結果もあり、相続によって自然に4,000万円に到達する人は少数派です。
親が資産を残していない家庭は「自助努力」が基本
親からの援助が見込めない家庭でも、投資・貯金・副収入などを活用すれば十分に資産形成は可能です。20代〜40代で投資信託やNISAなどをコツコツ積み立てていけば、30年で4,000万円を目指すことも現実的です。
たとえば、毎月5万円を年利5%で積み立てると30年後には約4,000万円に達します。
まとめ:年齢・背景で評価は変わるが、4,000万円は立派な水準
金融資産4,000万円は、どの年代でも立派な金額です。特に30代・40代なら「かなり頑張っている」と言えるレベルです。相続で得られる人もいれば、そうでない人もいますが、地道な資産形成によって誰でも目指すことは可能です。
コメント