定期預金の途中解約と預け直しは得?金利上昇時に見直すべきポイントと注意点

貯金

近年の金利上昇に伴い、既存の定期預金を途中解約して高金利の定期に預け直すべきか悩む方が増えています。特に、数年にわたる長期預金を組んでいる場合、新たな金利水準との乖離が大きくなりがちです。本記事では、定期預金の途中解約と預け直しの判断ポイントを、メリット・デメリットを交えて解説します。

金利が上昇した今、預け直しは有利か?

たとえば、SBI新生銀行で金利0.5%の5年定期に預けた場合と、現在の1.1%の金利で預けた場合では、利息に大きな差が生まれます。100万円を5年間預けた場合、税引前の利息は次の通りです。

金利 利息(5年)
0.5% 約25,000円
1.1% 約55,000円

同じ金額でも得られる利息に約2倍の差があるため、預け直しを検討する価値は十分あります。

途中解約の注意点:解約利率が適用される

定期預金は原則満期まで解約できませんが、多くの銀行では中途解約に応じてくれます。ただし、適用される金利は「中途解約利率」と呼ばれ、契約時の金利よりも大幅に低いケースが一般的です。

例として、SBI新生銀行では途中解約した場合、0.02%〜0.03%程度の低金利が適用される可能性があります。そのため、それまでに受け取れるはずだった利息がほぼ無効になることも。

実際に預け直しがお得かシミュレーション

たとえば以下の条件で試算してみましょう。

  • 元本:500万円
  • 契約金利:0.5%(残り3年)
  • 途中解約利率:0.02%
  • 新たに預け直す金利:1.1%(5年)

この場合、仮に3年間0.02%の利息しか付かないとすると、受取利息は3,000円程度。一方、新たに1.1%で5年預けると約275,000円の利息となり、差は約27万円。預け直しにより大幅な利息増が見込めます。

預け直しの手続きと注意事項

預け直しをする場合、以下の点を確認しましょう。

  • 解約手数料がかかるか
  • 満期までの期間がどれくらいか(短ければ現状維持も選択肢)
  • 新しい定期預金の金利と条件(利率変動型か固定か)

また、途中解約した資金を普通預金で一定期間待機させてしまうと、利息ゼロの期間が発生し、機会損失につながるため注意が必要です。

低リスク志向の人にもできる資産の最適化

「投資は怖い」「預金しかできない」という方でも、こうした金利の見直しで資産の効率的な運用が可能です。SBI新生銀行のように金利が比較的高めの銀行を活用し、柔軟に預け替えを検討するのが賢明です。

また、複数の定期預金に分けて満期時期をずらす「ラダー戦略」を取ることで、金利の上昇局面でも柔軟に対応できるメリットがあります。

まとめ:預け直しはタイミングと利率次第で有利になる

定期預金の途中解約は基本的にデメリットが多いとされていますが、金利が大きく上昇した現在のような状況では、預け直しによってより多くの利息を得られる可能性もあります。

重要なのは、「途中解約でどれだけ損するか」と、「預け直してどれだけ得をするか」を冷静に比較すること。金融機関のサポートも活用して、正確なシミュレーションを行った上で判断するようにしましょう。

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