子どもが成人した後の保険について、「もう自分で考えるべきでは?」と感じつつも、現実には親が関心を持たなければ何も対策しないケースも少なくありません。この記事では、20代の子どもを持つ親の立場から「どんな保険を検討すべきか」「親がどこまで関わるべきか」について考えていきます。
20代に必要な保険とは?無駄を避けて本当に必要な保障を選ぶ
まず基本的に、20代独身で扶養家族がいない場合、「高額な死亡保険」は不要です。それよりも注目すべきは以下の2点です。
- 医療保険:万が一の入院や手術費に備える。
- 就業不能保障:長期療養やケガなどで働けなくなったときの収入を補う。
特に社会人1〜3年目のうちは貯蓄も少ないため、最低限の医療保障だけでも備えておくと安心です。
親の目線での「任せきり」は危険?保険リテラシーの差に注意
親世代の感覚からすれば「保険は人生設計に欠かせない」という考えが根強い一方で、20代の多くは保険そのものに無関心です。
例えば、就職後すぐに会社の団体保険に入って満足しているという人もいますが、それが本当に必要な保障内容かどうかを自分で検討しているケースは少数派です。保険について一度は話し合う機会を持つことは、親としてできる大きなサポートの一つです。
見直しのタイミングと保険選びのポイント
成人したばかりの時期は「保険加入・見直し」に最適なタイミングです。理由は、
- 健康状態が良好で保険料が安く済む
- ライフプランが定まりつつある時期
具体的には、以下のような保険が見直し候補になります。
- 終身医療保険(保障は一生続き、保険料も若いうちに加入すれば安い)
- 定期保険(保険期間を区切って安く加入できる。必要に応じて解約も簡単)
ただし、「貯蓄型保険(養老保険や終身保険)」は20代には過剰な選択になる場合も多く、見直す価値があります。
同居中・独立後で変わる保険ニーズの違い
同じ20代でも、独立して一人暮らしをしている場合と、まだ同居している場合では必要な保障内容が異なります。
独立している場合は、入院時の生活費補填、ケガの通院補償などが重要になり、同居している場合は、親の支援が受けられることから、保険の優先度は少し下がることも。
いずれにしても、親が全額支払うのではなく「保険料の一部は自分で払わせる」ことで、保険の大切さを意識させるのも教育の一環です。
実例紹介:保険を見直して得した家族のケース
あるご家庭では、20歳から加入していた死亡保障500万円付きの養老保険を解約し、その解約返戻金で以下のように再構成しました。
- 月2,000円の医療保険(入院・手術・通院対応)
- 月1,000円のがん保険
- 月1,500円の就業不能保険
合計月4,500円で、実際に必要な保障に絞った形です。結果として、無駄を省きつつ将来への備えもできたと満足されています。
まとめ:成人した子どもの保険は「親のきっかけづくり」がカギ
20代の保険選びは「自分事化」できていないと後回しにされがちです。親が最初にきっかけを与えることで、子ども自身も将来のリスクに目を向けるきっかけになります。
重要なのは「親が全部決める」のではなく、「保険というテーマについて一緒に考えること」。その過程で、自立と安心の両立を目指せる選択ができるようになります。
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