高齢になっても年金だけでは生活が苦しく、パートで補っている方は少なくありません。月収176,000円前後で暮らす方にとって、突発的な納税が重なると生活に大きな影響を与えることもあります。本記事では、年金＋パート収入の方が注意すべき税金の仕組みや負担を軽くする制度、対策方法を実例を交えて詳しく解説します。
年金とパート収入の合算で課税対象になる仕組み
65歳以上の方の場合、年金とパートなどの「給与所得」を合算して、一定額を超えると所得税や住民税の対象になります。非課税限度額は年金収入だけで約158万円（公的年金等控除含む）までですが、パート収入があると超過しやすくなります。
たとえば、年金月10万円＋パート月7.6万円で月額176,000円の場合、年間収入は約211万円となり、住民税の課税ラインを超える可能性があります。
住民税と国民健康保険料が「後から来る」負担に
多くの高齢者が見落としがちなのが、住民税や国民健康保険料の「後払い」制です。前年の所得に基づき、翌年に一括請求または分割で請求が来るため、予定外の納税負担と感じやすいです。
たとえば、前年にパート収入が増えたことで翌年の保険料が急増したり、市町村から「税金の納付書」がまとめて届いたりすると、想定外の出費に困惑することがあります。
年収を抑える工夫と所得控除の活用
住民税の課税を回避したい場合、年間の所得を「控除額の範囲内」に抑えることがポイントです。パート収入であれば年間65万円の給与所得控除があるため、課税されない上限は年金と合わせておおよそ200万円前後になります。
医療費控除や社会保険料控除、配偶者控除なども活用できるため、確定申告や住民税申告を行うことで納税額を抑えることが可能です。
納税が厳しいときの対処法と相談先
納税が困難な場合、各自治体では「納付相談」窓口を設けています。一括払いが難しければ、分割納付や猶予制度の適用を申請できます。
また、税務署の「所得税課」、市区町村の「住民税課」では、具体的な収支に基づいて負担を軽くする方法の相談が可能です。遠慮なく相談しましょう。
同じ境遇の人は多く、正しく対応すれば安心
高齢者で年金＋パート収入の方の多くが同様の悩みを抱えています。「自分だけが困っている」と感じる必要はありません。納税や保険料の負担を正しく把握し、必要な申請を行えば、過剰な支払いを避けることもできます。
市役所では高齢者向けの無料税務相談会を実施している場合もあるため、定期的に確認しておくと安心です。
まとめ：納税の仕組みを理解して、負担を軽くしよう
年金とパート収入を合わせて月176,000円程度で生活している方でも、税制や控除制度を正しく活用すれば、納税の負担を軽減できます。思わぬ請求が来た場合は、まずは冷静に収入と支出を整理し、必要に応じて役所に相談することが大切です。
「知らなかった」では損をする税金の世界。知識があれば安心して老後の生活を送ることができます。
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