生命保険満期金を受け取った60歳サラリーマンが知っておくべき確定申告と税金の話

税金

生命保険や年金保険が満期を迎え、まとまった金額が振り込まれた際、「確定申告が必要なのでは?」「どれくらい税金を払うのか?」と不安になる方は多いです。特に定年が近い世代にとって、税金や手続きの知識は安心な老後に直結します。今回は、満期金の取り扱いや確定申告、税理士への依頼の是非についてわかりやすく解説します。

生命保険の満期金に税金はかかるのか?

生命保険や年金保険の満期金は、契約者・被保険者・受取人の関係によって、課税対象が変わります。
今回のように「契約者=被保険者=受取人」のケースでは、一時所得として扱われます。

一時所得の課税額は次のように計算されます:
(満期金 − 支払った保険料総額 − 特別控除50万円)÷2
仮に支払った保険料が700万円だった場合:
(1,000万円 − 700万円 − 50万円)÷2 = 125万円
この125万円が課税対象となり、他の所得と合算して所得税が計算されます。

確定申告は必要?いつまでに?

一時所得がある場合、原則として確定申告が必要です。会社員でも例外ではなく、特に退職間近や定年後は忘れがちになるため注意が必要です。

2024年分の申告は2025年2月16日〜3月15日までに行いましょう。国税庁の公式サイトでもe-Taxによるオンライン申告が可能です。

税理士に頼むべきか?自分でできるか?

一時所得の申告は比較的シンプルですが、他に副収入や医療費控除などがあると複雑になるため、税理士に依頼する選択もあります。

税理士報酬の目安は次の通りです。

内容 費用の目安
一時所得のみ 2万円〜4万円
不動産・副業込み 5万円〜10万円
相続などの複雑案件 10万円以上

満期金のみの申告であれば自分でも対応可能ですが、「確実にミスなく」「節税アドバイスも欲しい」場合は税理士の利用がおすすめです。

税額を抑える方法はあるのか?

節税の王道は以下のような控除の活用です。

  • 医療費控除:年間10万円超の医療費があれば有効
  • ふるさと納税:所得控除として反映可能
  • 住宅ローン控除:条件を満たせば毎年所得税軽減に

これらを活用することで、課税所得を減らし、結果的に税額を抑えることができます。

税務署はどこまで把握している?逃げ得はあるのか?

結論から言えば、逃げ得は基本的に存在しません。保険会社から支払調書が税務署に提出されているため、未申告の場合は数年後に指摘される可能性があります。

税務署のチェックはランダムではなく、「一定額を超える支払」「過去の申告履歴」などをもとにピックアップされています。オリンピックのような抜き打ちではなく、比較的ロジカルに監視されています。

まとめ:申告は義務、迷ったら税理士へ相談が安心

生命保険の満期金を受け取った場合、税務上は一時所得として扱われ、確定申告が必要になるケースがほとんどです。

自分で申告すれば費用はかかりませんが、金額が大きい場合や他の収入と組み合わせて節税を狙うなら、税理士の助けを借りるのが安心です。「知らなかった」では済まされない税の世界。今から準備して、安心して申告に臨みましょう。

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