6人家族で月40万円の支出は多い？子育て世帯の家計見直し術と現実的な節約のヒント

子ども4人を育てる6人家族にとって、月々の生活費40万円は高いのでしょうか？本記事では、家計の内訳から見る「使いすぎ」の判断基準、子どもにかかる費用の現実、そして家族の未来に向けた現実的な家計の見直し方を解説します。

子育て世帯の家計支出はどのくらい？

総務省の「家計調査」（子どもが3人以上の世帯）によると、世帯月収が50万前後の場合、月の支出は平均35万〜40万円前後になることが多く、6人家族であれば決して過剰とは言い切れません。

特に子どもが小学生以上になると、教育費・食費・被服費・医療費などが嵩み始めます。たとえば習い事1人あたり月8,000円でも3人で24,000円以上。さらに給食費や学用品が毎月加算されます。

家計全体の支出のうち、住宅ローン・光熱費・通信費・保険などの固定費が35万円中約20万円を占めているのは一般的です。これに加え、教育費や食費などの「変動だが削りにくい支出」が増えると、結果的に残る生活費が圧迫されます。

しかしこの構造は、多くのファミリー世帯で共通するもの。問題は「無駄な出費」ではなく「大きな支出イベント」に備えるための余剰がないことです。

例えば子どもの歯科矯正（50万〜80万）、ランドセル購入や進学準備費、家具家電の買い替えなど、一括で数十万円かかる支出は年に数回発生します。これを月割りにして積立しないと、急な支出で赤字になります。

また、固定資産税や車検、レジャー費なども「年間支出」に含めて計画することが重要です。

赤字の根本的な原因は、「予備費の確保がないまま、月々の収入で全て回そうとすること」です。たとえば年間50万円の臨時出費があるなら、月4万を“未来のための積立”として確保すべきです。

可能であれば、保険の見直しやスマホの格安プランへの変更など、固定費の微調整で月1〜2万円の余剰を作ることで、将来の支出に備えるバッファができます。

「子どもの今は今しかない」と感じる親の気持ちはもっともであり、教育費・通院費・経験の機会は優先すべきです。そのうえで、雑貨や日用品、外食などの「気づかぬプチ浪費」にこそ削減の余地があります。

たとえば週末に数回のコンビニ利用、気軽な外食を控えることで月1〜2万円の削減は可能です。

月40万円の支出は6人家族なら決して特別ではなく、「使いすぎ」ではないかもしれません。しかし、年間支出を見据えた積立ができていないなら、赤字の原因になります。

理想は、毎月の支出を「固定費＋積立＋生活費」に分けて管理し、子どもの将来と家族の安心のために、必要なときに必要な支出ができる家計構造を作ることです。