既婚して独立した子どもに対して、義母（親）が生命保険をかけていると聞くと、「それって普通？」「なぜ？」と疑問を感じる方もいるかもしれません。しかし、実際には親が子どもに保険をかけることは珍しいことではなく、そこには親なりの理由や背景があります。本記事では、親が既婚の子どもに保険をかけるケースについて、考えられる目的や注意点、そして家庭内での関係性についてのヒントを解説します。
親が子どもに保険をかけることは意外とある
たとえ子どもが結婚して家庭を持っていたとしても、親が子どもに生命保険をかけること自体は珍しいことではありません。多くの場合、保険契約者は親、被保険者が子ども、そして受取人は親自身、もしくは孫などになっているケースが見られます。
親世代が加入している生命保険の中には、昔から継続している終身保険や養老保険などがあり、子どもの将来や万が一の備え、あるいは自分自身の老後資金を意識して契約している場合があります。
親が保険をかける主な理由とは？
親が既婚の子どもに対して保険をかける理由には、いくつかのパターンがあります。
- 経済的な支援・相続対策：子どもが万が一亡くなった際、葬儀費用や遺された孫の生活費を親が負担するのを避けるため
- 親自身の老後の備え：死亡保険金を老後の費用や介護費用として確保したい意図
- 契約時からの継続：結婚前に加入していた保険をそのまま続けているケース
- 精神的な安心感：「もしものときの備えをしておきたい」という親心
たとえば、被保険者が40代の既婚男性で、義母が契約者兼保険料負担者、受取人も義母となっているような場合、「息子に万が一のことがあった際の葬儀費用をカバーしたい」といった動機があるかもしれません。
保険契約の透明性がないとトラブルのもとに
一方で、被保険者本人（＝子ども）がその保険の存在を知らない、あるいは受取人や契約内容が不透明なまま放置されていると、トラブルの原因になります。
特に問題となるのは以下のようなケースです。
- 受取人が親のままで、配偶者がそのことを知らない
- 保険内容が古く、見直しがされていない
- 本人の同意を得ずに契約されている（生命保険契約においては被保険者の同意が原則必要です）
このような問題を避けるためにも、親子・家族間で保険についての情報共有をしておくことは大切です。
自分でも保険に加入している場合の整理の仕方
すでに本人が自分名義の生命保険に加入している場合、親がかけている保険と内容が重複していないか確認しておくと安心です。
重複する補償内容が多い場合、合理的な保険見直しを行うことで、保険料を抑えたり、保障を整理したりすることも可能です。
また、親が自分のためにかけてくれている保険の存在を知っている場合は、「どんな意図でかけているのか」を一度丁寧に聞いてみることで、金銭的な意味だけでなく、親子関係の理解にもつながります。
まとめ
義母が既婚の子どもに生命保険をかけていることは、決しておかしいことではありません。多くの場合、親なりの経済的・精神的な理由があり、将来への備えとして契約しているケースがほとんどです。
ただし、契約内容や意図が不明確なままだと、家族間のトラブルの原因になりかねません。配偶者として不安がある場合は、落ち着いて話し合う機会を持つのが一番です。保険を通して見えてくる“家族の想い”を共有することが、健全な関係づくりにもつながります。
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