生活費の金額に対する価値観は、人によって大きく異なります。特に、自活して収入を得ている人と、専業主婦・主夫として家庭を守っている人とでは、お金の使い方や感覚にもズレがあることが珍しくありません。
生活費30万円は本当に「使いすぎ」なのか?
単身であっても、家賃・食費・通信費・交通費・交際費などを合計すると、月30万円前後に達することは決して珍しいことではありません。特に都市部に住んでいる場合は、家賃だけで10万〜15万円ほどかかるケースもあります。
たとえば家賃12万円、食費6万円、光熱費1.5万円、通信費1.5万円、交際費3万円、日用品や医療費などその他6万円で、合計ちょうど30万円になります。このように、日々の暮らしの中で必要な出費が積み重なるのは自然なことです。
専業主婦と自活者の金銭感覚の違い
専業主婦(主夫)は家庭の家計管理を担っている一方で、収入を得るという行為からは距離があることが多く、どうしても支出に対する「抑制的な視点」が強くなる傾向があります。
一方で、自分の稼ぎで生活している人は、収入と支出のバランスを自身でコントロールしており、「使える範囲内で心地よく生活したい」という意識が強くなります。この違いが、金額の感じ方に大きなギャップを生むのです。
お金の使い方は「価値観」の表れ
生活費の多寡だけを比較して「使いすぎ」などと判断するのは適切とは言えません。たとえば、自己投資にお金をかける人、旅行や交際を大切にする人、食にこだわる人など、優先する価値が違えば、当然ながら支出も異なってきます。
「何にお金をかけるか」は、人生観そのものの表れです。したがって、他人と価値観が異なることを「間違い」や「無駄」と決めつけるのは避けたいものです。
自分の収入で生活している人の誇り
自活しているということは、生活に必要なコストを自分の力でまかなっているということです。そのこと自体が立派な自立であり、誇るべきことです。他人の言葉に一喜一憂する必要はありません。
もちろん、お金に無頓着になるのは問題ですが、計画的に使っていれば「自分らしい生活」のための支出は必要な投資です。
感情的なギャップをどう受け止めるか
友人や知人との金銭感覚の違いは、時に小さなストレスになることもあります。その際は、「生活環境や価値観の違いによるもの」と冷静に受け止めることが大切です。
感情的に受け取ってしまうと関係性にもヒビが入りやすくなります。違いはあっても、お互いの背景や立場を尊重し合えると理想的です。
まとめ:生活費は「正解」ではなく「納得感」が大切
生活費30万円が高いか安いかに「絶対的な正解」はありません。重要なのは、自分の収入やライフスタイルと照らし合わせて、それが無理のない範囲であり、自分が納得しているかどうかです。誰かに説明する必要も、否定される筋合いもありません。自分らしく生きるための支出であるなら、それは十分に正当な生活費なのです。
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