若年層、とくに20代の自動車保険料が高いことは多くの方が実感している悩みの一つです。「親の保険を使えば安くなるのに」といった声もありますが、実際にはそう簡単ではありません。この記事では、自動車保険料が若者にとってなぜ高額なのか、そして親の保険に入る際の制約や現実的な対応について、実例も交えて解説します。
なぜ20代の自動車保険料は高いのか?
20代は事故リスクが高いとされており、保険会社の統計でも事故発生率が高い年代です。そのため保険料も高めに設定されており、等級も初期段階(6等級)からスタートします。
たとえば、20代前半で初めて契約する場合、年間保険料が10万円を超えることも珍しくありません。これは同じ条件でも30代やゴールド免許保有者と比べて2~3倍近く高くなることがあります。
親の保険に入れれば本当に安くなる?
親の保険に入ることで、家族限定特約などを利用すれば割安になるケースはあります。ただし、その場合は「親が所有者の車に、家族として運転者として含まれていること」が条件です。
例: 親名義の車で、契約者も親、補償対象に「家族限定」が付いていれば、その範囲内で20代の子どもも運転可能になります。この場合、親のゴールド免許や長期の等級が適用され、保険料は格段に安くなります。
なぜ若者が親の保険に入れないのか?
現実的に、親と同居しておらず車も自分で購入・名義登録している場合、親の保険を利用することはできません。自動車保険は「所有者」や「使用者」の情報に紐づくため、名義が異なると他人扱いになってしまうのです。
また、親と不仲で頼れない、または遠方に住んでいるなど、物理的・関係的な理由で親の保険に頼れない人もいます。
親名義にしてもデメリットはないのか?
20代が親の名義で保険に入ることも可能ですが、それにはリスクも伴います。たとえば、事故を起こした場合は親の等級が下がり、将来的な保険料が上がることに繋がります。
また、将来的に自分名義で保険契約を始めようとしたときに、等級がゼロからになってしまうため、長期的には損になることも。
若者が取れる現実的な保険料対策
- 使用頻度が少ない場合は「運転頻度」や「年間走行距離」で安くする
- 車両保険を外す/エコノミー型に変更
- ネット専業型の保険会社を選ぶ(SBI損保・チューリッヒなど)
- 年齢条件を見直し「21歳以上補償」などにする
また、一部の保険会社では「親の等級を子に引き継ぐ制度(ノンフリート等級継承)」が使えるケースもあるため、保険会社に確認するのも重要です。
まとめ:親の保険は万能ではないが、工夫次第で保険料は抑えられる
20代の自動車保険が高いのはリスクに応じた当然の結果であり、親の保険に頼るには一定の条件が必要です。ただし、条件を満たせば割安にできるのも事実。自分の生活スタイルや家族関係を踏まえた上で、適切な選択と対策を講じることが重要です。
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