子どもの教育資金を目的に契約した学資保険ですが、低金利時代の今、「これって本当に増えるの?」と疑問を感じている方も多いのではないでしょうか。特に、契約を前納済で支払いが終わっている場合、「このまま寝かせておくより、投資に回した方が良いのでは?」という選択肢が現実味を帯びてきます。本記事では、学資保険を解約して投資信託に回す選択肢と、それに伴う税金やリスクについて、わかりやすく解説します。
まず確認すべきは「解約返戻金」と「元本」
前納済みの学資保険を解約する場合、現在の「解約返戻金」が契約時に支払った「元本(払込保険料合計)」よりも上回っていれば、解約益が発生します。この利益は、「一時所得」として課税対象となる可能性があります。
ただし、一時所得には50万円の特別控除があるため、「解約返戻金 − 払込保険料 − 50万円」が0以下であれば、税金は発生しません。それを超える場合は、超えた額の1/2が課税所得として加算されます。
投資信託への乗り換えは合理的?
例えば、米国株式S&P500や全世界株式(オルカン)のインデックスファンドは、近年高いリターンで注目を集めています。学資保険の予定利率が1%未満というケースもある中、S&P500は過去10年間の平均年利6~10%程度で推移しており、長期投資を前提にすれば資産形成効果は期待できます。
実際に、学資保険を解約して「つみたてNISA」でオルカンを毎月積立している家庭もあります。解約後の資金240万円を毎月10万円ずつ24ヶ月で投資すれば、相場次第で将来的に300万円以上に成長する可能性もあります。
学資保険と投資信託の違いを比較
項目 | 学資保険 | 投資信託(例:S&P500/オルカン) |
---|---|---|
運用利率 | 固定(0.8〜1.5%程度) | 変動(平均6〜10%前後) |
元本保証 | あり | なし(元本割れリスクあり) |
流動性 | 低い(途中解約で損失の可能性) | 高い(いつでも換金可) |
税金 | 解約益が一時所得に該当 | 運用益が譲渡所得(20.315%課税) |
このように、安全性重視なら学資保険、増やしたいなら投資信託という選択が基本になります。
解約前に検討すべきポイント
- 解約返戻金の金額(契約先で確認可能)
- 一時所得の発生有無と税負担
- 教育資金が必要になるタイミングと投資期間
- 投資経験の有無とリスク耐性
また、途中解約すると「戻り率が悪くなる」タイミングもあるため、契約満期を待った方が得になるケースもあります。今すぐ資金が必要でなければ、満期まで待って投資に回す方が合理的な判断になることも。
まとめ
アフラックの学資保険を解約して投資信託に運用資金を移すという選択肢は、将来の資産形成を重視するなら有効な手段です。ただし、税金の扱いや元本割れのリスク、教育費の必要時期とのバランスを見極める必要があります。
まずは現在の返戻金を確認し、税理士やFP(ファイナンシャル・プランナー)など専門家と相談しながら、自分に合った資金活用方法を選ぶことが成功のカギです。
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