過失ゼロの事故でも保険料が上がる?知らないと損する自動車保険の仕組み

自動車保険

車に乗っていると、自分に非がない事故に遭遇することもあります。たとえば、駐車場で停車中に隣の車がドアをぶつけてきた場合などが典型です。このような事故では10対0で相手が全面的に悪く、修理費は全額相手が支払ったにもかかわらず、次の保険更新時に自分の保険料が上がったという声も少なくありません。なぜこのようなことが起こるのでしょうか?

過失ゼロの事故とは?

まず「過失ゼロ」とは、自動車事故においてこちらに一切の責任がない状況を指します。代表的な例には、停車中に追突された、駐車中にドアをぶつけられたなどが挙げられます。

こうしたケースでは、原則として自分の保険は使わず、相手の保険で全額補償を受けることが可能です。このため、自分の等級(ノンフリート等級)には影響しないと思われがちですが、実はそうとは限りません。

自分の保険を使わなければ等級は下がらない?

基本的に、自分の保険を使わなければ等級が下がることはありません。つまり、相手方の保険だけで修理費用をまかなった場合、等級ダウンや割引率の変更は発生しないはずです。

しかしながら、次回の更新時に「事故があった」という記録は保険会社に残ります。この事故情報が何らかのリスク要因と見なされ、保険料の見直しに反映されることはまれにあります。

なぜ保険料が上がることがあるのか

事故により保険会社が事故調査を行ったり、示談交渉に関与したりした場合、「事故対応コスト」として扱われることがあります。保険会社によっては、このコストを反映して次回保険料の算出に影響させることがあります。

また、過失ゼロの事故でも自分の「車両保険」を使って修理を行った場合には、保険金を受け取ったことにより保険等級が下がる(=翌年保険料が上がる)仕組みになっています。

事故報告だけで保険料が上がるケースも

保険会社によっては、実際に保険金を請求しなくても、事故の報告だけで保険料をリスク評価に反映することがあります。これは「無事故割引」などの適用条件に事故報告の有無が関係してくるからです。

つまり、完全な無事故扱いが解除される形となり、その結果保険料に微細な影響が出るということです。実際には数百円~数千円程度の増額であることが多いですが、保険会社により判断基準は異なります。

納得いかない場合の対応策

もし「過失ゼロなのに保険料が上がった」と感じた場合は、日本損害保険協会などに相談するのも一つの方法です。また、次回の更新時に別の保険会社の見積もりを複数とって比較することも検討しましょう。

最近では「事故有でも等級据え置き型」の保険商品も登場しており、事故後の保険料上昇リスクを軽減できる可能性があります。

まとめ:過失ゼロでも油断は禁物

完全に相手が悪い事故であっても、保険会社の判断や商品設計によっては保険料に影響が出ることがあります。保険料の変更に疑問を感じたら、事故時の対応履歴や保険の利用履歴を確認してみましょう。

事故の影響を最小限に抑えるためにも、保険の内容を定期的に見直し、必要に応じて代理店や専門家に相談することをおすすめします。

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