住宅設備保険「住設安心サポート」は本当に必要?10年で14万円の価値を見極めるポイント

保険

新築住宅に住み始めてしばらくすると、さまざまな保証や保険の案内が届くことがあります。特に注目されるのがエコキュートやシステムキッチンなどの住宅設備に対する長期延長保証です。この記事では、住設安心サポートと呼ばれる10年で14万4800円の保険が本当に必要かどうかを、多角的に検討していきます。

住設安心サポートとは何か?

住設安心サポートとは、エコキュート、システムキッチン、浴室乾燥機などの住宅設備に対し、メーカー保証終了後のトラブルや故障にも対応できる延長保証の一種です。通常、メーカー保証は1年~2年程度が一般的ですが、この保証では10年間をカバーできます。

対象となるのは機械的な故障や自然故障が中心で、経年劣化や消耗品の交換などは対象外であることが多いため、契約前に詳細を確認することが重要です。

火災保険ではカバーできない範囲とは

火災保険にはオプションで水災や破損、盗難などを加えることができますが、住宅設備の自然故障や経年による不具合は基本的にカバー対象外です。特に電気系統の不具合や制御部品の故障などは、火災保険では対応できません。

たとえば「エコキュートが急にお湯を出さなくなった」といったケースは、火災保険の対象外であり、保証がない場合は修理費用が実費になります。

費用対効果を冷静に見積もる

10年で14万4800円という保険料は、年間換算で約1万4480円です。仮に10年間で設備が1度故障し、修理費が8万円かかったとすれば、実質損失になります。しかし、2回以上の故障があればお得と感じられるかもしれません。

過去の統計によると、エコキュートの修理回数は10年以内に平均1回程度ともいわれており、故障頻度はさほど高くありません。つまり、“安心料”として払う価値があるかどうかが判断の分かれ目です。

おすすめの代替策:個別保証や積立

このような長期保証に加入せず、万が一に備えて毎月1,000~2,000円程度を「住宅設備用積立」として貯めておくのも一つの手です。これにより、実際に修理が必要になった時にも資金に困らず、使わなければそのまま資産として残ります。

また、クレジットカードや家電販売店経由で購入した場合、独自の延長保証が付帯することもあるため、購入履歴を見直してみるのもおすすめです。

実例:保証に助けられたケースと無駄だったケース

ケース1(助けられた):築4年で浴室乾燥機が突然動かなくなり、修理代9万円が保証で全額カバーされた。特に冬場で必要性が高かったため、加入していて安心できた。

ケース2(無駄だった):10年間大きなトラブルもなく、加入していた保証を一度も使わずに期限切れ。加入時は不安だったが、結果的に無駄になったという印象が残った。

まとめ:保険は“安心を買う”という考え方で

住設安心サポートのような延長保証は、すべての人にとって「必須」というわけではありませんが、突発的な出費に備えたい人には向いています。保険に入るべきかどうか迷ったときは、「10年間で何回故障するか」「貯金でカバーできるか」「設備が高額かどうか」といったポイントを基準に、ライフスタイルに合った選択をしましょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました