ハンドメイド作品を販売し始めると、売上が出る前から「開業届はいつ出せばいいの?」と迷う方は少なくありません。とくに副業として活動する場合、タイミングを間違えると損をしてしまう可能性もあります。本記事では、副業ハンドメイド作家が開業届を提出する適切なタイミングや、そのメリット・注意点についてわかりやすく解説します。
開業届とは?副業でも提出すべき理由
開業届とは、個人事業を開始したことを税務署に知らせるための書類で、正式名称は「個人事業の開業・廃業等届出書」です。副業であっても、継続して収入を得る意図があるなら基本的に提出が求められます。
開業届を出すことで得られる最大のメリットのひとつが、青色申告特別控除(最大65万円)を受けられることです。これにより所得税の節税が可能になります。
開業届を出すベストなタイミングとは?
原則として、開業から1ヶ月以内に提出することが推奨されていますが、「開業」の定義は明確ではなく、継続的な収益を得る意思と準備が整った時点とされています。
たとえば、ハンドメイド作品の販売用アカウントを作成し、材料を購入し、販売を開始した時点を「開業」と見なすケースが多いです。
副業でハンドメイドを始めた場合の実例
たとえば、以下のようなスケジュールで活動している場合を考えてみましょう。
- 4月:材料の購入・作品制作を開始
- 5月:minneやCreemaで販売ページを開設
- 6月:初めて売上が発生
この場合、販売開始(5月)または初売上(6月)をもって開業とみなし、その1ヶ月以内に開業届を提出するのが妥当です。
開業届を出さないとどうなる?
開業届を提出しなくても違法ではありませんが、青色申告ができないため節税メリットを受けられません。さらに、屋号付きの銀行口座開設や事業用クレジットカードの申し込みも難しくなります。
また、開業届を出すことで事業の意識が高まり、副業を本業に育てるための意識改革にもつながります。
ハンドメイド作家におすすめの開業準備
開業届を出す前後には、以下のような準備をしておくとスムーズです。
- 屋号の決定(任意)
- 事業専用の銀行口座やクレジットカードの開設
- 会計ソフトの導入(例:freee、マネーフォワード)
- 確定申告の準備(青色申告承認申請書も忘れずに)
特に青色申告承認申請書は開業日から2ヶ月以内の提出が必要なので注意しましょう。
まとめ:迷ったら「最初の売上」が目安
副業としてハンドメイドを始める場合でも、初めて売上が出た時点をひとつの目安にして開業届を出すのが良いでしょう。青色申告のメリットを最大限活用しながら、今後の事業展開をスムーズに進めるためにも、開業届の提出は早めに検討することをおすすめします。
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