若年層が車を購入したいと考えるのは自然な流れですが、ローンを組む際には親が連帯保証人となるケースが少なくありません。特に18歳など社会人になって間もない子どもが車の購入を希望した場合、家計状況や審査の仕組みを正しく理解しておくことが重要です。
そもそも「連帯保証人」とは何か
連帯保証人とは、ローンの契約者が返済できなくなった場合、代わりに返済義務を負う人のことです。単なる保証人とは違い、本人と同等の責任を問われるため、事実上の共同債務者とも言えます。
つまり、たとえ自分が車を利用しなくても、返済が滞った際には保証人に請求が来るのです。この点を軽視して保証人になると、家計に大きな影響を及ぼす恐れがあります。
連帯保証人に対する審査の内容
ローン審査では、主契約者(お子さん)だけでなく、連帯保証人の年収・職業・他の借入状況・信用情報も審査対象となります。
例えば、年収480万円で教育ローンがある状態では、返済比率(年収に対する年間返済額の割合)が高くなるため、審査においてマイナス要因となります。また、借入に延滞歴がなくても、総借入額が大きいと「今後の返済余力が少ない」と判断される場合もあります。
審査に通りにくくなるパターンとその理由
以下のような条件が重なると、連帯保証人を付けても審査に通らない可能性があります。
- 連帯保証人の借入残高が多い(住宅ローン・教育ローンなど)
- ローン審査会社が厳格(銀行系やディーラーローンなど)
- 連帯保証人が高齢、あるいは非常勤職・パートなど
特に、年収の1/3以上を既に借りている場合は、新たな保証契約が難しくなる傾向にあります。
息子名義でのローンに潜むリスクと代替案
18歳という年齢では、社会人歴が浅く、安定性も見られにくいため、ローン契約時に保証人を求められるのは一般的です。しかし、無理に保証人になってしまうと、親自身の将来のローン契約(住宅ローンなど)にも影響を及ぼす可能性があります。
代替案としては、以下のような方法があります。
- 頭金を多めに入れて借入額を減らす
- ローンを組まずに現金購入できる中古車を選ぶ
- カーリース(定額制)の利用で初期費用を抑える
審査に通るか不安なときの対処法
ローン会社に事前審査を依頼してみるのも一つの手です。事前審査では、連帯保証人の情報を含めた審査が行われ、結果に応じて購入方針を見直すことができます。
また、親子間でしっかりと話し合い、「家計に無理のない範囲で協力できるライン」を明確にしておくことが大切です。
まとめ:慎重な判断と長期的視点がカギ
連帯保証人になることは、単に「名前を貸す」以上の責任を伴います。特に、すでに教育ローンなどの負債を抱えている場合、追加の保証契約は慎重に判断すべきです。
息子さんの車購入は応援したいところですが、ご自身の生活や将来設計を第一に考えたうえでの判断が必要です。無理のない範囲での協力を検討し、必要ならばプロのファイナンシャルプランナーへの相談も視野に入れることをおすすめします。
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