生命保険の見直しを検討している方の多くが、「現在の保険を解約して新しい保険に入った場合、すぐに保障が始まるのか?」という疑問を持ちます。特に入院や手術に手厚い保障を求める場合、新旧の保障に隙間ができることは避けたいところです。この記事では、保険の契約から補償開始までの流れや注意点を、具体的な例と共に解説します。
生命保険の補償はいつから始まるのか
一般的に、新しく加入した保険の保障開始日は「申込→審査→承諾→初回保険料の払込完了」のすべてが完了した日以降に定められます。これを「保険契約の効力発生日」または「責任開始日」と呼びます。
保険会社によって異なりますが、多くの場合は初回保険料の払い込み完了後に保障がスタートします。したがって、申込日=保障開始日ではありません。
加入から補償開始までの一般的な流れ
- 申込書の提出
- 告知(健康状態等の申告)
- 引受審査(数日〜2週間程度)
- 承諾(または条件付き承諾)
- 初回保険料の支払い
- 責任開始日(=保障開始日)
このプロセス全体で1週間〜1か月程度かかることが多いですが、会社や商品によってはもっと短縮されるケースもあります。
「クーリングオフ」と「猶予期間」も確認しよう
新しい保険には「クーリングオフ制度」があり、契約後一定期間内(通常8日以内)であれば解約して全額返金してもらうことが可能です。また、初回保険料の支払期限が過ぎても一定の猶予期間(通常30日)が設けられています。
この期間中は保険契約が「仮効力中」の扱いとなることもあり、一部保障が始まる保険会社もあります。契約時の重要事項説明書をよく確認しましょう。
旧保険の解約タイミングに要注意
新しい保険の補償が確実に始まるまで、現在の保険を解約するのは避けるべきです。保障の空白期間が生じると、万が一の際に補償が受けられないリスクがあるためです。
理想は、新しい保険の「責任開始日」が確定してから、旧保険の解約手続きを行うことです。両方の保険が重複する期間が発生しても、数週間程度であれば保険料負担は大きな損失ではありません。
実例:新保険に切り替える場合の注意点
例えば、5月1日に新しい医療保険の申込をし、5月10日に審査完了、5月15日に初回保険料を払った場合、保障開始日は通常5月15日からになります。したがって、旧保険の解約は5月16日以降が安全です。
仮に5月1日時点で旧保険を解約してしまうと、5月1日〜15日までの期間に入院や手術があった場合、保障が受けられないリスクが生じます。
まとめ:新保険の保障開始を待ってからの解約が鉄則
生命保険の乗り換えを行う際は、新しい保険の補償開始日を確認した上で、旧保険の解約タイミングを慎重に決めることが重要です。保障の空白期間をつくらず、万が一の際にも安心できる準備をしておきましょう。
保険会社ごとに制度や日数が異なるため、具体的な契約時は必ずカスタマーセンターなどに確認を行いましょう。
コメント