クレジットカードの滞納が続いた場合、債権回収会社を通じた分割返済が始まることがあります。しかし、そうした状況にもかかわらず、カード会社から再度請求通知が届くケースがあります。このような二重請求のように見える事態について、原因と対処法をわかりやすく解説します。
債権回収会社とカード会社の関係とは
支払いが長期間滞ると、カード会社はその債権(未払い金)を「債権回収会社(サービサー)」に委託または譲渡します。今回のケースでは「アビリオ債権回収株式会社」がその役割を担っています。
通常、債権が譲渡された場合、債務者(支払う側)は今後の支払いを債権回収会社に対して行うことになります。ところが、元のカード会社からも請求が届くと、「どちらに払えばいいの?」と混乱する原因になります。
請求が重複する原因とは
考えられる主な原因は以下のとおりです。
- 情報更新の遅れ:カード会社側のシステムで、債権譲渡や分割払いの情報がまだ完全に反映されていない場合。
- 別債務の存在:以前の債務と別に、新たな利用や未処理の利息・手数料が発生している可能性。
- 誤送信:カード会社が一斉送付した案内に過去の契約者も含まれている場合。
例えば、分割払いがスタートしているのに、旧契約の自動請求通知がシステム上の処理ミスで送られてしまうケースもあります。
正しい対応方法とは?
請求書が届いた場合、慌てて支払うのではなく、次のように対応しましょう。
- まず、アビリオ債権回収に現在の支払い状況と請求残高を確認します。
- そのうえで、三井住友カードにも連絡し、重複請求の有無や、通知の意図を尋ねてください。
- 双方に情報の整合性があるかを確認し、必要であれば文書で「支払い合意済み」である旨の確認書を求めましょう。
このように、対応の記録を残すことがトラブル回避に繋がります。
誤解しやすいポイント:信用情報への影響
債務が債権回収会社に渡ると、個人信用情報に「異動情報」として記録されます。これはいわゆる「ブラックリスト」入りの状態であり、完済後5年程度は記録が残ります。
その間、クレジットカードの新規作成やローン審査に影響するため、分割返済中であっても他の借り入れに制限が出ることを理解しておきましょう。
実例紹介:似たようなケース
実際にあった例として、債権譲渡後もカード会社から請求が来たため重複支払いをしてしまったというケースがあります。後日発覚し、返金には応じてもらえたものの、返金手続きに数か月かかるなどトラブルが長引くこともあります。
このような誤解は、情報共有不足やシステム上の誤通知が原因となることが多いため、確認を怠らないことが大切です。
まとめ:冷静な対応と確認がカギ
三井住友カードからの請求通知が来ても、すでにアビリオ債権回収と支払い契約をしているなら、すぐには支払わずに双方に確認をとりましょう。債務の重複払いを防ぐためにも、記録を残し、必要があれば専門家に相談することが安心です。
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