共働きや夫婦2人暮らしでも「生活がカツカツ」と感じる人は少なくありません。家賃10万円でローンや借金がない環境であっても、毎月の手取りによって生活の余裕は大きく変わります。今回は、2人暮らしに必要な手取りの目安や、生活費の内訳例をもとに“カツカツ”の実態について解説します。
まずは生活費の基本構成を押さえよう
2人暮らしの生活費は大きく以下のような内訳に分かれます。
- 家賃：100,000円
- 食費：40,000〜60,000円
- 水道光熱費：15,000〜20,000円
- 通信費（スマホ・ネット）：10,000〜15,000円
- 日用品・雑費：10,000円
- 交通費：10,000円前後
- 保険料・年金など：10,000〜20,000円
- 娯楽・交際費・貯金など：20,000〜40,000円
これらを合計すると、最低でも手取り月25万〜28万円は必要になります。
“カツカツ”と感じるラインはどこか？
実際に「節約しているのに苦しい」と感じる人の多くは、手取り月22万円前後で生活しているケースが多いです。家賃が10万円を占めるため、残り12万円で食費・光熱費・通信費・雑費などをすべてまかなう必要があり、突発的な出費があるとすぐ赤字になるためです。
つまり、手取り月20万〜23万円程度だと、かなり切り詰めた生活をしないと黒字にならず「カツカツ」と感じることが多いといえます。
手取り別で生活余裕度をシミュレーション
| 手取り | 生活の印象 | 備考 |
|---|---|---|
| 20万円 | 非常に厳しい | 貯金は難しく、交際費も制限されがち |
| 25万円 | 最低限の余裕 | 工夫すれば毎月少し貯金も可能 |
| 30万円 | ややゆとりあり | 外食や娯楽もある程度楽しめる |
| 35万円以上 | 比較的安定 | 旅行・投資・将来の資金形成も視野に入る |
実例：手取り23万円で暮らすAさん夫婦
Aさん夫婦は東京都内で2人暮らし。家賃10万円、水道光熱費1.8万円、通信費1.2万円、食費4.5万円、雑費や交際費で残りをまかなっているとのこと。
月末には「貯金どころか赤字になることもある」との声があり、医療費や冠婚葬祭などの臨時出費に備える余裕がなく、不安定さを感じているそうです。
収入アップ・支出見直しのポイント
もし生活が厳しいと感じる場合は、収入アップと支出見直しを同時に考えることが重要です。副業や資格取得で月数万円の収入を上乗せするだけで、生活の余裕は大きく変わります。
また、通信費の見直しや食費の工夫、サブスクの解約なども有効な手段です。
まとめ
家賃10万円でローンなしの2人暮らしの場合、生活の安定ラインは手取り月25万〜30万円が目安です。手取り20万〜23万円だと、やりくり次第で生活可能ですが、貯金や娯楽の余裕がなくなり“カツカツ”と感じることも。生活の質を保つには、支出管理とともに収入の底上げを意識することが鍵になります。
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