生命保険の選び方は、人生設計や家族構成、収入状況によって大きく異なります。中でも「掛け捨て型生命保険」は月額の負担が抑えられる一方、満期返戻金がないため、「損なのでは?」という疑問を持つ方も少なくありません。本記事では、掛け捨て保険の費用対効果について具体的に解説し、実際に加入している人の事例を交えて「高い」「安い」の判断基準を整理します。
掛け捨て型生命保険とは?その基本を理解しよう
掛け捨て型生命保険は、保険期間中に死亡または高度障害状態になったときにのみ保険金が支払われるタイプの保険です。保険期間が終了すると、支払った保険料は戻ってこないため「掛け捨て」と呼ばれます。
その代わりに、同じ保障内容でも終身保険などよりも保険料が安価に設定されています。必要な保障を必要な期間だけ確保したい人に適した保険です。
150万円で3000万円の保障は妥当か?
例えば「65歳までの掛け捨て保険で保険金3000万円、払込総額150万円」というケース。月額に換算すると約4,100円前後となり、保障額に対してのコストパフォーマンスは悪くないといえます。
年齢や健康状態、喫煙の有無によって保険料は大きく変わりますが、35歳〜40歳であれば、この保険料はむしろ平均的、もしくはやや安い部類に入るケースもあります。
同様の保険と比較してみよう
他社の保険商品と比較してみましょう。たとえば、某大手保険会社の定期死亡保険では、35歳男性・非喫煙・健康体の場合、月額約3,500円〜4,000円で3,000万円の死亡保障がつくプランもあります。
つまり、払込総額が150万円程度で3,000万円の保障という条件は、相場から見ても十分妥当であり「高い」とは言いづらい内容です。
どんな人に向いている保険なのか
掛け捨て型生命保険は、子どもが小さいなど万一に備えたい時期に限定して大きな保障を確保したい人に向いています。また、貯蓄と保障を分けて考えたい人にもおすすめです。
逆に、老後の資産形成や退職後の保障を重視する方には、掛け捨て型よりも貯蓄性のある終身保険などが適している場合もあります。
保険料の負担感とライフプランのバランス
保険料が家計を圧迫していないかを確認することも大切です。一般的には、生命保険料の支払いは年収の5〜7%以内が目安とされています。
年収が500万円の人であれば、年間25〜35万円以内に抑えるのが理想的とされており、今回のケース(150万円÷30年=年額5万円)は十分許容範囲といえるでしょう。
まとめ:保障額と保険料のバランスが取れていれば「安い」と言える
掛け捨て生命保険の評価は、「保障額に対して払込額が見合っているか」「ライフステージと保障期間が一致しているか」によって判断すべきです。3000万円の保障に対して150万円の支払いであれば、相場的にも悪くない選択肢といえます。加入時の健康状態や保険会社の条件も確認しつつ、自分の家計と将来設計に合った保険を選ぶようにしましょう。
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