毎月の支払いを軽くできる「残クレ」や「リボ払い」は、一見すると家計にやさしい便利な制度に思えます。しかし、仕組みを理解せずに利用すると、後で思わぬ負担を抱えてしまうこともあります。この記事では、それぞれの制度の特徴やメリット・デメリットを整理し、安心して利用するための知識をお伝えします。
残クレ(残価設定ローン)とは
残クレは、車の購入時に設定されるローンの一種で、契約時に数年後の車の価値(残価)をあらかじめ差し引き、それ以外の金額を分割で支払っていく仕組みです。
メリットとしては、毎月の支払いが通常のカーローンより安くなるため、高額車を選びやすくなる点があります。
一方で、注意点として、契約満了時には「車を返却する」「残価を支払って買い取る」「再ローンを組む」のいずれかを選ぶ必要があります。キズや走行距離超過があると、追加費用がかかることもあります。
リボ払いとは
リボ払い(リボルビング払い)は、クレジットカードで使った金額に関わらず、毎月の返済額が一定になる支払い方法です。手元資金が少なくても高額な買い物ができる点が魅力です。
しかし、利息(手数料)が非常に高く、使い続けると元本がなかなか減らないというリスクがあります。リボ払いの金利は年15%程度が一般的で、長期間返済が続けば、最終的に支払総額は大きく膨れ上がります。
「支払いが少ない」の裏にある本当のコスト
残クレもリボ払いも、「今は支払いが少ない」ことに焦点が当たる仕組みです。しかし、これは「支払いの先送り」であり、総支払額は増えることが多いです。
特にリボ払いは、元本が減らないまま延々と利息を支払い続けるケースもあります。実際に使ったお金が何倍にもなることもあるため、計画的な利用が必要です。
実例:リボ払いの罠
たとえば、30万円をリボ払い(毎月1万円返済・金利15%)にすると、完済まで約3年かかり、利息総額は約63,000円になります。つまり、合計で約36万円以上を払うことになるのです。
これを知らずに毎月の返済だけ見ていると、知らぬ間に多くの支払いをしてしまうことになります。
計画的な利用がカギ
残クレもリボ払いも、メリットは確かにあります。しかし、それは制度の仕組みと将来のコストを正しく理解していることが前提です。
「とりあえず支払いが少ないから」と安易に選ぶのではなく、自分の将来の収支見通しや資金計画に合わせて使うことが重要です。特にリボ払いは、借金であることを強く意識しましょう。
まとめ
残クレもリボ払いも、上手に使えば便利なツールですが、仕組みを理解せずに利用すると高い代償を払うことになります。しっかりと情報を集め、自分に合った選択をすることが、安心な家計運営につながります。
「今がラク」な選択肢ほど、「あとで高くつく」可能性があることを、忘れないようにしましょう。
コメント