高額療養費制度の払い戻し：申請手続きと注意点

高額な医療費を支払った際、自己負担限度額を超えた分が後日払い戻される「高額療養費制度」があります。しかし、払い戻しを受けるには申請が必要な場合があります。今回は、制度の概要と申請手続きについて解説します。

高額療養費制度とは

高額療養費制度は、1ヶ月の医療費の自己負担額が一定の限度額を超えた場合、その超過分が払い戻される制度です。限度額は年齢や所得に応じて異なります。

例えば、70歳未満で標準報酬月額28万〜50万円の方の場合、自己負担限度額は80,100円＋（総医療費－267,000円）×1％となります。

高額療養費の払い戻しを受けるには、原則として申請が必要です。医療機関からの診療報酬明細書（レセプト）をもとに、健康保険組合が計算し、支給します。

申請書類や手続き方法は、加入している健康保険組合によって異なるため、詳細は各組合の案内をご確認ください。

払い戻しは、診療月から約3ヶ月後となるのが一般的です。これは、医療機関からのレセプト提出や審査に時間がかかるためです。

例えば、11月に支払った医療費の高額療養費は、翌年2月頃に支給されることが多いです。

退職後に高額療養費の申請を行う場合、以前の健康保険組合に問い合わせる必要があります。組合によっては、申請書類の提出先や手続き方法が異なるため、早めの確認が重要です。

また、退職後に任意継続被保険者となっている場合も、申請手続きが必要となることがあります。

高額療養費制度を利用する際は、申請手続きが必要であり、払い戻しまでに時間がかかることを理解しておくことが大切です。特に退職後は、以前の健康保険組合への確認を忘れずに行い、適切な手続きを進めましょう。