夫婦間のお金の使い方は、とてもデリケートで難しい問題です。特に「お小遣い制度」は、収入・支出のバランス、家族構成、価値観によっても大きく左右されます。この記事では、月収35万円の家庭での夫の小遣いが85,000円というケースを例に、一般的な相場や考え方、話し合いのヒントについてご紹介します。
夫の小遣いの一般的な相場は?
全国の調査によると、会社員男性の月のお小遣いの平均額は30,000〜40,000円程度といわれています(新生銀行「サラリーマン小遣い調査」等)。
ただし、この中にガソリン代や携帯代などの「必要経費」を含むかどうかで大きく異なります。もし、ガソリン代・携帯代・タバコ・お酒などをすべて自己負担としている場合、金額が上がるのも自然です。
とはいえ、月収35万円に対して85,000円は24%以上を占めており、家計を圧迫する水準とも考えられます。
家庭の支出バランスから見た「適正額」
家庭のお金は「夫婦共通の資産」として考えることが基本です。以下のような目安が参考になります。
- 家計の固定費(家賃・ローン・光熱費など):50〜60%
- 教育費・保険・貯金:20〜30%
- 変動費(食費・娯楽など):10〜20%
- 夫婦のお小遣い:5〜10%
この基準でいくと、夫のお小遣いの上限は35万円×10%=35,000円ほど。ガソリン代や携帯代を含む場合でも、50,000〜60,000円程度に抑えるのが理想と言えます。
他の家庭ではどうしてる?リアルな声
ケース1:月5万円(携帯代・飲み代含む)
「毎月の使い道をメモしてもらうことで、金額に納得してもらいました。無駄遣いが減った気がします。」
ケース2:定額+必要経費別
「小遣いは3万円+ガソリン代は家計から出すルールに変更。話し合いでスッキリしました。」
ケース3:夫婦で共通財布制
「それぞれの小遣いを廃止して、必要な時に申告制。貯金がぐんと増えました。」
「話し合いができない」時の対処法
「嫌な顔をされて話し合いにならない」ケースは少なくありません。そんなときは以下の工夫を試してみてください。
- 感情ではなく数字ベースで話す(支出の内訳を整理して共有)
- 否定せず、協力を求めるスタンスで話す(「削る」より「協力して見直したい」)
- 第三者の情報を提示(平均値や専門家の意見を活用)
特に「子どもの教育費を私がすべて払っている」という点は大きな負担です。このことを丁寧に伝えることで、協力姿勢を引き出せることもあります。
まとめ:家庭に合ったルールづくりがカギ
お小遣いの金額は、家庭ごとの事情に応じて柔軟に決めることが大切です。一般的な相場に照らして見直すと同時に、「収入とのバランス」「支出の透明化」「家族の協力」などの観点から、パートナーと前向きに向き合うことがカギとなります。
「お金」の話は気まずいものですが、長い目で見て家族全体が安心して暮らすための第一歩。無理のない範囲で対話を重ねていきましょう。
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