みずほ銀行株が上がらない理由とは？業績好調でも株価が伸び悩む背景を解説

みずほフィナンシャルグループ（以下、みずほFG）は、日本の三大メガバンクの一角を占める金融機関です。近年、業績は堅調でありながら、株価の伸び悩みが指摘されています。本記事では、みずほFGの株価が上がらない理由について詳しく解説します。

度重なるシステム障害による信頼低下

みずほFGは過去に複数回のシステム障害を起こしており、特に2021年にはATMの停止やインターネットバンキングの不具合などが相次ぎました。これらの障害は金融庁からの業務改善命令につながり、企業イメージやガバナンスに対する信頼を損なう結果となりました。

投資家の間では「再び問題を起こすのではないか」という懸念が根強く、株価の上昇を抑制する要因となっています。

他のメガバンクが海外事業や投資銀行業務を強化している中、みずほFGは国内依存度が高い傾向があります。銀行業務への依存が高く、フィービジネスの比率が低いため、成長ドライバーが乏しいとされています。

このような収益構造の課題が、株価の伸び悩みにつながっていると考えられます。

みずほFGの配当利回りは約3.6～3.8％と一定の魅力はありますが、三菱UFJや三井住友と比較するとやや見劣りします。また、自社株買いにも消極的であり、株主へのリターン強化に対する姿勢が控えめと受け取られがちです。

このような株主還元政策の違いが、投資家の評価に影響を与えている可能性があります。

銀行業界は成熟産業と見なされており、利ざやの縮小リスクやフィンテックの台頭、政策・規制の影響を受けやすい業種であることから、成長産業としての期待が薄れています。

これらの業界全体の課題も、みずほFGの株価が上がらない背景として考えられます。

みずほFGの株価が上がらない理由として、度重なるシステム障害による信頼低下、収益構造の改革の遅れ、株主還元政策の控えめな姿勢、銀行業界全体の課題などが挙げられます。これらの要因が複合的に影響し、株価の伸び悩みにつながっていると考えられます。