専業主婦で夫の扶養に入っている中で、せどり（転売）を活用して収入を得る方法には、いくつかの選択肢があります。特に、年間で得られる利益が40万円を超えそうな場合、開業届を出して青色申告をするべきか、扶養内で収入を抑えるべきか悩む方も多いでしょう。今回は、その選択肢について、メリット・デメリットを詳しく解説します。
1. 扶養内で収入を得るメリット
扶養内で収入を得る場合、最も大きなメリットは、税金や社会保険の負担が少ないことです。扶養に入っていると、配偶者控除や健康保険の扶養に関する優遇が受けられ、家庭の財政的には安定しやすいです。具体的には、年間での収入が38万円以内であれば、確定申告も不要で、夫の配偶者控除を継続して受けることができます。
例えば、40万円程度の収入を得た場合、扶養内での収入として問題なく収めることができ、税金や社会保険料の支払いが免除されるため、手取り額はかなり高くなります。また、家計における負担が軽減されるため、育児や家事に集中しやすく、外に出て働く時間を削減できるのもメリットのひとつです。
2. 開業届を出して青色申告するメリット
開業届を出して青色申告をする場合、税金面での優遇措置があります。例えば、青色申告特別控除として最大65万円の控除を受けることができるため、経費が多くなればなるほど、税金を抑えることができます。また、経費として家事の一部（例えば、インターネット代や事務用品代）を計上できるため、実質的に家計への負担を減らせる可能性もあります。
さらに、青色申告をしている場合、確定申告で過去に支払った税金を還付されるケースもあるため、利益が高い年にはメリットが大きくなることがあります。せどりを行っていると、収入が予測以上に伸びることもあるので、青色申告のメリットを活かすと良いでしょう。
3. 扶養から外れるデメリット
開業届を出して青色申告をする場合、扶養から外れることになります。扶養から外れることで、夫の配偶者控除が受けられなくなり、税金面で負担が増加します。例えば、夫の税額が増える可能性があり、その分家計に影響が出ることも考えられます。
また、健康保険の面でも、夫の社会保険から外れるため、自分で国民健康保険に加入する必要があります。国民健康保険の保険料は、収入に応じて変動するため、収入が増えるとその分、保険料の支払いも増えることになります。この点は、扶養内での収入を維持する場合の方が大きな負担になりにくいという点です。
4. 年間収入60万円の場合の比較
年間で60万円程度の収入が見込まれる場合、開業届を出して青色申告をすることで税制上の優遇を受けることができます。しかし、扶養内で収入を抑えることで、夫の配偶者控除が維持され、家計の負担を抑えることができるため、金銭面での差は意外に大きくなる可能性もあります。
例えば、青色申告をして税制上の控除を受ける場合、60万円の収入に対して税金がかかりますが、扶養内で収入を抑えた場合は、ほぼ無税で済むため、手取り額が大きくなります。どちらが得かは、具体的な家計の状況や、配偶者控除を失うことによる影響をしっかり計算した上で判断する必要があります。
5. まとめ：どちらが家計にメリットが大きいか
どちらの選択肢が家計にとってメリットが大きいかは、家庭の状況や目標によって異なります。もし、収入が安定して60万円程度であり、それ以上稼ぐ予定がないのであれば、扶養内で収入を抑えて、税金や社会保険料の負担を減らす方が家計にとって有利な場合もあります。
一方で、将来的に収入が増える可能性があり、経費を上手に活用したいのであれば、青色申告を行い、開業届を出して、税制上の優遇措置を享受することが有効です。収入の増加が見込める場合は、青色申告のメリットを最大限に活かすと良いでしょう。最終的には、自分の生活スタイルや家庭の方針に合わせて、最適な方法を選んでください。
コメント