マイナ保険証(マイナンバーカードを健康保険証として利用する仕組み)を使用した際、医療機関がどのような情報を閲覧できるのか気になる方も多いでしょう。特に、診察に関する情報以外に、住所や戸籍情報などが見られるのか不安に思うこともあるかもしれません。本記事では、マイナ保険証を利用する際に医療機関がアクセスできる情報について詳しく解説します。
マイナ保険証を使用した際に医療機関が閲覧できる情報
マイナ保険証を利用すると、医療機関は以下の情報を閲覧することができます。
① 健康保険証の情報
従来の健康保険証と同様に、以下の情報が確認されます。
- 氏名
- 生年月日
- 保険者名(加入している健康保険組合など)
- 被保険者番号
- 負担割合(自己負担額)
② 診療情報・薬剤情報(患者が同意した場合)
患者が同意した場合に限り、以下の医療データを医療機関が参照できます。
- 過去の診療情報(2021年9月以降のもの)
- 処方された薬剤情報
- 特定健診の結果(過去5年分)
ただし、患者の同意なしにこれらの情報を医療機関が勝手に閲覧することはできません。
医療機関が閲覧できない情報
マイナ保険証を利用しても、医療機関がアクセスできない情報もあります。
① 戸籍情報
戸籍情報(本籍地や家族構成など)は医療機関では閲覧できません。マイナンバーカード自体には戸籍情報は記録されておらず、医療機関がそれにアクセスする権限もありません。
② 住所
従来の健康保険証には住所の記載がありましたが、マイナ保険証では医療機関に対して住所情報は提供されません。
③ 金融情報
銀行口座や収入に関する情報も医療機関には一切開示されません。
マイナ保険証のセキュリティとプライバシー保護
マイナ保険証は、以下のような厳格なセキュリティ対策が施されています。
① 本人確認の強化
マイナ保険証を利用する際、顔認証または暗証番号(PINコード)の入力が必要です。これにより、不正利用を防ぎます。
② アクセス制限
医療機関が閲覧できる情報は厳密に制限されており、患者の同意なしに過去の診療情報や薬剤情報を見ることはできません。
③ 国が定めた厳格な管理体制
マイナ保険証の情報管理は、国(厚生労働省およびデジタル庁)が責任を持って運用しており、情報漏洩のリスクを最小限に抑えるための対策が講じられています。
まとめ
マイナ保険証を使用しても、医療機関が閲覧できるのは主に健康保険証の情報、診療履歴、薬剤情報、特定健診結果(患者の同意が必要)に限られます。戸籍情報や住所、金融情報は一切閲覧できません。
また、医療機関が診療情報を参照するには患者の同意が必須であり、勝手に情報が見られることはありません。マイナ保険証はプライバシー保護を考慮した仕組みであり、従来の健康保険証よりも利便性が向上していると言えるでしょう。
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