結婚後、夫の扶養に入るべきか、自分で社会保険に加入して働くべきか迷う方は多いでしょう。特に、週3~4日働いている場合、扶養の範囲内で働き続けるべきか、それとも社会保険に加入して収入を増やすべきか判断が難しいところです。本記事では、それぞれの選択肢のメリット・デメリットを比較し、自分に合った働き方を選ぶためのポイントを解説します。
扶養に入る場合の条件とメリット・デメリット
夫の扶養に入る場合、一定の収入基準を満たす必要があります。一般的に、社会保険の扶養に入る条件は以下の通りです。
- 年間収入130万円未満(月108,334円未満)
- 週の労働時間が20時間未満(小規模事業所を除く)
- 配偶者が健康保険に加入していること
扶養に入ることのメリットとデメリットを整理すると、以下のようになります。
メリット
- 健康保険料・年金保険料を支払わなくてもよい
- 夫の健康保険に入れるため、医療費の負担が軽減
- 収入を抑えながら働くことで、税金や保険料の負担が発生しない
デメリット
- 収入の上限(130万円)があるため、大きく稼ぐことができない
- 勤務先によっては、106万円の壁(社会保険適用対象者)がある
- 将来受け取れる年金額が少なくなる
自分で社会保険に加入する場合の条件とメリット・デメリット
自分で社会保険に加入する場合、一定の条件を満たせば、勤務先の健康保険・厚生年金に加入できます。特に、勤務先が「従業員101人以上」の企業で、以下の条件を満たす場合は社会保険に加入が義務付けられます。
- 週の労働時間が20時間以上
- 月収88,000円以上(年収106万円以上)
- 雇用期間が2か月を超える見込みがある
メリット
- 将来の年金額が増える(厚生年金に加入できる)
- 健康保険の保障が手厚くなる(傷病手当金・出産手当金など)
- 働く時間や収入を増やせる
デメリット
- 健康保険料・厚生年金保険料の自己負担が発生
- 手取り収入が減る可能性がある
- 一定の収入を確保しないと、扶養の方が経済的に有利になる
「年収140~150万円以上稼がないと意味がない」と言われる理由
よく「社会保険に加入するなら年収140~150万円以上は稼がないと意味がない」と言われる理由は、社会保険料が発生するためです。
例えば、年収130万円の場合、社会保険料が年間20万円程度かかるため、扶養のままでいるより手取りが減る可能性があります。しかし、年収140~150万円以上になると、社会保険料を差し引いても扶養時より手取りが増え、将来的な年金額も増えるためメリットが大きくなります。
結婚後の働き方を決めるポイント
扶養に入るか、自分で社会保険に加入するかを決める際は、以下のポイントを考慮すると良いでしょう。
1. 長期的な働き方を考える
扶養内で働く場合、短時間労働のまま収入を抑えることになります。一方で、社会保険に加入すると、働く時間を増やしてキャリアアップを図ることも可能です。将来的にフルタイムで働く予定があるなら、早めに社会保険に加入する選択肢も考えられます。
2. 収入と手取りのバランスを考える
社会保険に加入すると手取りが一時的に減りますが、厚生年金に加入できるメリットがあります。年収が140万円を超えない場合は、扶養の方が経済的に有利になる可能性が高いです。
3. ライフイベントを考慮する
出産や育児の予定がある場合、社会保険に加入すると出産手当金や育児休業給付金を受け取ることができます。将来のライフプランに合わせて、最適な選択をしましょう。
まとめ:扶養内か社会保険加入かはライフスタイルに合わせて選択
結婚後の働き方を決める際は、扶養に入るか、自分で社会保険に加入するかを慎重に判断する必要があります。
扶養に入るのが向いている人:
- 働く時間を増やす予定がない
- 手取り収入を最大化したい
- 短時間勤務を希望する
社会保険に加入するのが向いている人:
- 将来的に長く働く予定がある
- 年収140~150万円以上稼げる見込みがある
- 厚生年金や健康保険のメリットを活用したい
自身のライフスタイルやキャリアプランに合わせて、最適な働き方を選びましょう。
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