会社を退職して健康保険の資格を失った後、すぐに次の健康保険へ切り替えられない期間が発生することがあります。さらに、その期間中に引っ越しをすると、どの自治体で国民健康保険の手続きをするのか分かりにくくなるケースがあります。
この記事では、退職による社会保険喪失後に転出・転入をした場合の国民健康保険加入の考え方、過去期間にさかのぼって加入する方法、病院で支払った医療費の精算方法について解説します。
退職後は健康保険の空白期間を作らないことが重要
会社を退職すると、退職日の翌日から勤務先の健康保険(社会保険)の資格を失います。例えば6月30日退職の場合、7月1日からは会社の健康保険を利用できなくなります。
この期間に別の健康保険へ加入していない場合、一時的に医療費を全額自己負担することになります。ただし、後から国民健康保険へ加入すれば、資格取得日にさかのぼって保険給付を受けられる場合があります。
そのため、退職後に再就職しない場合や家族の扶養に入らない場合は、速やかに国民健康保険への加入手続きを行うことが大切です。
引っ越し前の期間はどの自治体の国民健康保険になるのか
国民健康保険は住民票のある市区町村が運営しています。そのため、住所を変更した場合は、基本的にその時点で住んでいた自治体で加入手続きを行います。
例えば、6月30日に退職し、7月10日に転出届と転入届を行った場合、7月1日から7月9日までの期間については、転出前の自治体で国民健康保険に加入する扱いになることがあります。
転入先の自治体では、転入日以降の国民健康保険を担当するため、過去の住所地で発生した期間については前の自治体で手続きをするよう案内されることがあります。
転出後でも以前の自治体で国民健康保険に加入できるのか
すでに転出して住民票がなくなっている場合でも、退職日の翌日から転出日までの期間については、以前住んでいた自治体で国民健康保険の資格取得手続きを行うことがあります。
自治体によって手続き方法は異なりますが、電子申請に対応している場合でも、本人確認書類や退職を証明する書類の確認が必要になるケースがあります。
そのため、オンライン手続きが利用できる自治体であっても、転出済みの場合は事前に担当窓口へ確認することをおすすめします。
市役所窓口へ行く必要があるケース
転出後の国民健康保険加入手続きでは、通常の住所変更前の手続きとは異なる確認が必要になることがあります。そのため、窓口での手続きを求められる可能性があります。
必要になることが多い書類には以下のようなものがあります。
- 健康保険資格喪失証明書
- 本人確認書類(運転免許証など)
- マイナンバーが確認できるもの
- 医療費を支払った場合の領収書
ただし自治体によって必要書類や対応方法は異なるため、以前住んでいた市区町村の国民健康保険担当窓口へ確認すると確実です。
無保険期間に病院で10割負担した医療費はどうなるか
国民健康保険の資格取得日が退職日の翌日までさかのぼった場合、その期間中に支払った医療費について療養費の申請ができる場合があります。
例えば7月5日に病院へ行き、健康保険証がないため10割支払った場合でも、国民健康保険加入後に申請することで、本来保険で負担される部分が払い戻される可能性があります。
申請には医療機関の領収書などが必要になるため、全額自己負担した際の書類は大切に保管しておきましょう。
退職と引っ越しが重なる場合の注意点
退職後すぐに引っ越しをする場合は、健康保険の手続きと住所変更手続きを別々に考える必要があります。
例えば、退職日、転出日、転入日が近い場合、それぞれの日付によって加入する自治体や保険料の計算期間が変わります。
手続きの際には「退職日」「社会保険資格喪失日」「転出日」「転入日」を正確に伝えることで、自治体側も正しい期間で案内できます。
まとめ|転出後でも退職後の期間は以前の自治体で確認する
退職後に引っ越しをした場合、国民健康保険の加入先は期間によって変わることがあります。転出前の期間については、以前住んでいた自治体で手続きが必要になるケースがあります。
すでに転出済みでも、過去期間の加入手続きができる可能性があるため、まずは以前の住所地の国民健康保険担当窓口へ相談しましょう。
健康保険の空白期間が発生しても、正しく加入手続きを行えば医療費の精算ができる場合があります。退職日や住所変更日の記録を整理して、早めに手続きを進めることが大切です。

コメント