家族が亡くなった後、まだ支給されていない年金を遺族が受け取ることがあります。この「未支給年金」について、受け取る際に税金がかかるのか、誰の収入として扱われるのか分かりにくいと感じる人も少なくありません。この記事では、亡くなった人の最後の年金を受け取る場合の税金の考え方や、手続き時に注意したいポイントについて詳しく解説します。
亡くなった後に受け取る年金は「未支給年金」と呼ばれる
年金は通常、後払いで支給される仕組みになっています。そのため、年金受給者が亡くなった場合でも、死亡した月までの年金でまだ受け取っていない分が発生することがあります。
このような年金を「未支給年金」といい、一定の遺族が請求することで受け取ることができます。対象となるのは、亡くなった人と生計を同じくしていた配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹などです。
例えば、3月に亡くなった場合でも、2月分・3月分の年金が後から振り込まれるケースがあります。この分は亡くなった本人が受け取る予定だった年金ですが、制度上は遺族が請求して受け取ることになります。
未支給年金は相続財産ではなく受け取った人の所得になる
未支給年金について重要なのは、亡くなった人の預金や不動産などの相続財産とは扱いが異なる点です。
未支給年金は、年金を受け取る権利が相続によって引き継がれるものではなく、法律で定められた遺族が自分の権利として請求する仕組みになっています。
そのため、相続税の対象となる財産ではありません。ただし、受け取った遺族側では「一時所得」として所得税の課税対象になる場合があります。
未支給年金を受け取ると税金が発生する場合がある
未支給年金は、受け取った金額がそのまま全額課税されるわけではありません。一時所得には特別控除があり、一定額以下であれば所得税が発生しない場合があります。
一時所得の計算では、受け取った未支給年金の金額から特別控除額を差し引き、その残額の2分の1が課税対象となります。
例えば、受け取った未支給年金が少額で、他の一時所得がない場合は、実際には税金の負担が発生しないケースもあります。
振込先を兄弟など別の家族の口座にした場合の注意点
未支給年金の請求では、請求した遺族本人の口座を振込先として指定することが一般的です。
そのため、兄が手続きをして兄の口座に振り込まれる場合、その未支給年金は兄が受け取ったものとして税務上扱われる可能性があります。
例えば、本来は母親と同居していた別の家族が受け取るべき状況であった場合でも、誰が請求者となったかによって所得の扱いが変わるため、手続き内容を確認することが大切です。
年金そのものにはどのような税金がかかるのか
通常、本人が生前に受け取っていた老齢年金は、一定額以上の場合には雑所得として所得税や住民税の対象になります。
一方で、亡くなった後に遺族が受け取る未支給年金は、通常の年金所得とは異なり、一時所得として扱われます。
| 種類 | 税務上の扱い |
|---|---|
| 本人が生前に受け取る老齢年金 | 雑所得 |
| 遺族が受け取る未支給年金 | 一時所得 |
同じ「年金」という名称でも、受け取るタイミングや受取人によって税金の扱いが変わる点に注意が必要です。
税金が心配な場合に確認するポイント
未支給年金を受け取った場合は、金額だけでなく、その年に他の一時所得があるかどうかも確認する必要があります。
生命保険の満期金や解約返戻金、懸賞金なども一時所得になる場合があるため、合計額によっては確定申告が必要になることがあります。
判断が難しい場合は、税務署や税理士に相談すると安心です。また、年金事務所では未支給年金の手続きについて確認できますが、具体的な税務判断は税務署の担当になります。
まとめ|亡くなった家族の未支給年金は条件によって税金が発生する
亡くなった家族の最後の年金を遺族が受け取る場合、そのお金は未支給年金として扱われます。
未支給年金は相続財産ではありませんが、受け取った遺族の一時所得として税金の対象になる場合があります。ただし、控除があるため必ず税金を支払うとは限りません。
受取金額や他の所得状況によって扱いが変わるため、手続きをした後は受け取った人の状況に応じて確認することが大切です。


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