アルバイトを複数掛け持ちしている場合、給与明細に記載される所得税が少額だったり、月によって変わったりすると、自分が甲欄・乙欄のどちらで計算されているのか疑問に感じることがあります。この記事では、給与所得の源泉徴収における甲欄と乙欄の違い、アルバイトで所得税が引かれる仕組み、年末調整をしない場合の対応について詳しく解説します。
給与の源泉徴収にある甲欄と乙欄の違い
給与から天引きされる所得税は、勤務先に提出する「給与所得者の扶養控除等申告書」の提出状況によって計算方法が変わります。この計算区分が、一般的に甲欄・乙欄と呼ばれるものです。
甲欄は、勤務先に扶養控除等申告書を提出している場合に適用されます。主な勤務先として扱われる給与について利用され、一定額までは所得税がかからない仕組みになっています。
一方、乙欄は扶養控除等申告書を提出していない勤務先で適用されます。副業や掛け持ちアルバイトなど、主たる勤務先以外の給与に使われることが多く、甲欄よりも源泉徴収額が高く設定されています。
アルバイトの給与から所得税が引かれるタイミング
アルバイトの給与では、毎月の給与額が一定の基準を超えると所得税が発生します。甲欄の場合、給与額が低い月では所得税が0円になることも珍しくありません。
例えば、月収が8万円台の月では所得税が発生せず、9万円や10万円を超えた月だけ数百円程度の所得税が引かれるケースがあります。これは甲欄の源泉徴収計算による一般的な動きです。
反対に乙欄の場合は、同じ給与額でも甲欄より高い税率で計算されるため、毎月数千円程度の所得税が引かれることがあります。そのため、給与明細から判断すると甲欄と乙欄では大きな違いが出ます。
所得税が少額だけ引かれて12月に戻る理由
毎月の給与から引かれる所得税は、あくまで仮払いのようなものです。1年間の正確な所得税額は、年間給与額や各種控除を考慮して計算する必要があります。
勤務先で年末調整を行う場合、1年間で引かれた所得税と本来払うべき税額を精算します。その結果、払いすぎていた場合には還付され、給与明細上で所得税がマイナス表示になることがあります。
ただし、年末調整をしていない場合でも、給与計算の処理方法や会社独自の精算によって、一時的に所得税額が調整されるケースがあります。給与明細だけでは判断できない場合は、源泉徴収票を確認することが重要です。
複数のアルバイトをしている場合の税区分
アルバイトを3社など複数掛け持ちしている場合、原則として扶養控除等申告書を提出できる勤務先は1か所だけです。その勤務先が主たる給与支払者となり、甲欄で計算されます。
残りの勤務先については乙欄で源泉徴収されることになります。例えば、メインのアルバイト先には扶養控除等申告書を提出し、別のアルバイト先には提出していない場合、メイン側は甲欄、その他は乙欄になります。
複数の給与収入がある場合、最終的な税額は確定申告によって計算されます。毎月の源泉徴収額が多くても少なくても、年間所得をもとに最終的な税額が決まります。
甲欄か乙欄か確認する方法
自分の給与が甲欄・乙欄のどちらで処理されているか確認するには、勤務先へ問い合わせるのが最も確実です。また、給与明細や源泉徴収票を見ることでも判断材料を得られます。
甲欄の場合は給与額が少ない月の所得税が0円になることが多く、乙欄の場合は比較的少額の給与でも所得税が発生しやすい傾向があります。
ただし、給与額や扶養状況、給与計算のタイミングによって例外もあるため、「所得税が少ないから必ず甲欄」とは断定できません。正確な確認には会社への確認が必要です。
まとめ
給与所得の税区分である甲欄と乙欄は、扶養控除等申告書を提出しているかどうかによって決まります。主な勤務先であれば甲欄、それ以外の勤務先では乙欄になるのが基本です。
アルバイトで月によって所得税が数百円だけ引かれたり、年末に精算されるような動きがある場合、甲欄で計算されている可能性があります。
ただし、複数の勤務先がある場合は最終的に確定申告で年間所得をもとに税額を計算します。給与明細だけで判断せず、源泉徴収票や勤務先への確認を利用しながら、自分の税区分を把握することが大切です。


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