国民健康保険(国保)は実際にどのような仕組みで成り立っているのでしょうか?また、その仕組みが税金に似ているという議論がある中で、国民健康保険を「医療税」として扱うべきだという提案があります。本記事では、国民健康保険の実態、問題点、そして医療税とすることのメリットについて解説します。
1. 国民健康保険は「保険」ではなく、実質的には「目的税」
国民健康保険は、任意加入ではなく、義務的に加入しなければならないため、民間の保険とは大きく異なります。保険としての特徴、すなわち、加入者ごとのリスク選択ができず、掛け金と給付額が個別対応していない点から、実際には「目的税」に近い社会保障負担であると言えます。
そのため、国民健康保険が「保険」として機能しているかどうかについては疑問が残ります。
2. 所得による負担と税の性質
国民健康保険の費用は、所得に基づいて決まります。つまり、所得が多い人ほど支払う金額が増えます。これは「医療目的税」として機能していることを示しています。
病気やケガをしていない場合でも支払わなければならず、収入が減った場合でも保険料はすぐには減額されないため、実質的には税金と同様の取り扱いになります。
3. 所得に応じた負担の仕組みが十分な累進課税でない問題
国民健康保険には所得割があるため、表向きは累進課税のように見えますが、実際には賦課限度額が低すぎるため、高所得者ほど負担率が下がり、中間層や準富裕層が最も負担が大きいという問題があります。これは真の累進課税ではなく、「逆進性」を内包しています。
そのため、現行の制度では、高所得者が得をし、低所得者や中間層が不利になるという歪な設計となっています。
4. 「医療税」として名前を変更すべき理由
国民健康保険が「保険」として機能しているのか、それとも税金として機能しているのかについて、議論を呼びます。名前を「医療税」に変更することで、税金としての説明責任が生じ、無駄遣いや過剰医療、診療報酬の問題を追及することができるようになります。
医療税として扱うことで、国会や地方議会で税金の使い道が議論され、無駄遣いの追及ができるようになるでしょう。現在の「保険」という名前のために「仕方ない」と思われがちな支出に対して、厳しい監視が可能となります。
5. なぜ「保険」として名前を維持するのか
「保険」という名前を維持する理由は、税金と見なされると「増税」として反発を招くためです。医療機関や厚生労働省、地方自治体などの裁量が減り、無駄遣いや過剰医療の問題が指摘されることを避けるために、政治的な理由で「保険」という言葉が使われているのです。
6. 本質的な問題の要約
国民健康保険は実際には「医療目的税」に近い制度であり、本来必要な累進性や透明性、支出の検証が回避されています。名前を「医療税」に変更することで、税金としての責任が求められ、無駄をなくすための議論が進むことが期待されます。
このような問題を踏まえ、今後の国民健康保険制度の見直しが求められると言えるでしょう。

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