年収がギリギリ扶養から外れるくらいのラインで働く場合、厚生年金を払い続けることでどれくらい年金が増えるのか、また「働き損」という言葉を耳にすることも多いですが、本当に損なのでしょうか?この記事では、その点について詳しく解説します。
1. 厚生年金とは?基本的な仕組みを知ろう
まず、厚生年金について簡単に説明します。厚生年金は、企業に勤めている人が加入する年金制度で、給与に応じて保険料が決まります。企業と個人が折半で保険料を支払い、老後に受け取る年金額は、支払った保険料に応じて決まります。
厚生年金に加入すると、将来受け取る年金が増える一方で、扶養範囲を超えて働くことで給与が増加し、保険料負担も増えるため、その負担感と年金増加のバランスが重要です。
2. 扶養範囲を超えるとどうなる?年収の影響と厚生年金加入
扶養範囲の年収は、年間130万円未満であれば扶養家族として扱われ、税金や社会保険料の負担が軽くなります。しかし、年収が130万円を超えると、自分で社会保険料を支払うことになります。この時点で厚生年金に加入することになり、今後の年金受給額に影響を与えます。
仮に年収が130万円を超えた場合、厚生年金に加入することで、毎月の給与から一定の金額が保険料として引かれることになります。この負担が「働き損」と感じられることがある一方で、将来の年金受給額の増加に繋がるため、長期的にはメリットもあります。
3. 厚生年金を払い続けることで年金はどれくらい増えるのか?
厚生年金の年金額は、主に以下の2つの要素によって決まります。
- 納付月数(加入期間):厚生年金に加入していた期間が長いほど、年金額は増えます。
- 平均標準報酬月額:その人の生涯の平均的な月収が基礎となります。
例えば、年収が130万円から180万円の間で厚生年金を支払い続けた場合、毎月の保険料の額は増える一方で、将来的に受け取る年金額も増加します。しかし、どの程度増えるかは、加入年数や月収によって異なります。
具体的な例として、年収200万円の人が30年間厚生年金に加入していた場合、月々約15,000円程度の年金を受け取れる可能性があります。これは、仮に30年間の加入があった場合であり、実際には年金額は個人の収入に応じて変動します。
4. 「働き損」とは?年金額と支払保険料のバランス
「働き損」とは、収入が増えてもそれに見合うほど年金額が増えない、または年金を受け取るまでに十分な時間がないため、支払った保険料に対するリターンが少ないと感じる状況を指します。確かに、扶養範囲を超えて働いた場合、保険料が増えるため、手取り収入は思ったほど増えないことがあります。
例えば、年収180万円で厚生年金に加入した場合、毎月の保険料負担が増えるため、手取りがあまり増えないと感じることがあります。しかし、この負担が将来の年金受給額に繋がり、老後の生活の安定に貢献することを考えれば、長期的には損にはならない可能性が高いです。
5. まとめ:厚生年金を払うメリットとデメリット
ギリギリ扶養範囲を超えて年収を得ることで、厚生年金を払い続けることになりますが、年金額は増えます。しかし、短期的には保険料負担が大きく感じられるかもしれません。
とはいえ、長期的な視点で見れば、厚生年金に加入することは老後の生活保障に繋がります。また、年金額の増加は、年収や加入期間に大きく依存するため、自分のライフプランに合わせた選択が重要です。
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