「年金は若いころから加入していないと将来もらえないのでは?」と不安になる方も多いですが、実は中高年からの加入でも一定の条件を満たせば年金を受け取ることができます。本記事では、47歳から厚生年金に加入した場合の受給条件や年金額の目安について詳しく解説します。
年金受給の基本条件:10年以上の保険料納付がカギ
日本の公的年金制度では、年金を受け取るためには原則として「保険料納付期間が10年以上」必要です。この10年には、国民年金の第1号被保険者・第3号被保険者・厚生年金の加入期間すべてが含まれます。
今回のように47歳から厚生年金に加入し、13年間継続している場合はすでに受給資格を満たしていることになります。
厚生年金に加入していれば国民年金部分もカバーされる
厚生年金に加入すると、基礎年金(国民年金)部分も同時に納付されていることになります。つまり国民年金に個別に加入していなくても、厚生年金に加入しているだけで老齢基礎年金も受け取る権利が生じます。
そのため、国民年金に加入していなかった期間があっても、47歳以降に厚生年金に13年加入していれば、老齢基礎年金+厚生年金の両方を受け取れるということです。
年金受給額の目安:13年の厚生年金加入でいくらもらえる?
年金額は収入額や保険料納付額により変動しますが、目安として以下のようになります。仮に月額2万円の厚生年金保険料を13年間支払っている場合、以下の計算が可能です。
老齢基礎年金(13年分):年間約85,000円程度
厚生年金(報酬比例分):年間約60,000円〜90,000円程度(収入により差あり)
合計:年間約14〜17万円、月額にして1.2万〜1.4万円程度の見込みです。
※あくまで概算であり、正式な受給見込み額は「ねんきんネット」や年金事務所で確認が可能です。
将来の受給に向けてやっておくべきこと
今からできる準備として以下のような行動が大切です。
- ねんきんネットで納付履歴や将来の見込み年金額を確認
- 転職・退職時も年金の継続加入を忘れずに
- 可能であれば国民年金の任意加入や追納で加入期間を延ばす
13年という加入年数は、最低限の受給資格を満たしつつも、金額的にはやや少なめになります。将来の生活資金計画のためにも、他の資産形成手段(iDeCoやつみたてNISAなど)と併用して考えることが理想です。
まとめ
47歳から厚生年金に加入した場合でも、13年の加入実績があれば年金を受け取る権利は得られます。たとえ国民年金に未加入でも、厚生年金加入中に基礎年金の分も同時に支払っているため、老齢基礎年金と厚生年金の両方が支給されます。
受給額自体は年数が少ない分、平均よりは少なめですが、無年金にならないことが何より重要です。不安な方は年金事務所での相談や「ねんきんネット」の活用を通じて、今後の備えをしっかりと整えていきましょう。
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