国民健康保険（国保）の保険料通知を見て「収入の割に高い」と驚いた経験はありませんか？特に世帯主が誰かによって金額が変わるという話を聞いて混乱する方も少なくありません。本記事では、収入が100万円程度でも国保が月15,000円になる背景と、世帯主変更による影響、保険料を見直す具体的な方法について解説します。
国民健康保険の保険料の決まり方
国保の保険料は基本的に次の3つの要素で構成されています。
- 所得割：世帯内の加入者の所得に応じて課される
- 均等割：加入者1人ごとにかかる
- 平等割：世帯単位で課される定額
つまり、世帯内の誰が世帯主であっても、合算されるのはあくまで国保加入者の収入であり、世帯主そのものの収入ではありません。
世帯主変更で保険料は下がるのか？
結論から言うと、世帯主を変えても保険料の計算そのものには影響しないことがほとんどです。重要なのは、同一世帯内で誰が国保に加入していて、どれだけ所得があるかです。
ただし、世帯主が社会保険加入者である場合、世帯分離や構成によっては国保の均等割・平等割の計算上、影響が出る場合があります。
世帯分離という選択肢もある
たとえば母親が無収入で息子が国保に加入している場合、世帯主が母親であっても国保の計算対象は息子になります。このようなケースでは、母親と息子を別世帯にする「世帯分離」をすると、保険料の減額が見込まれることもあります。
ただし自治体によって扱いや条件が異なるため、事前に市区町村の国保窓口で相談することが重要です。
100万円の収入で月15,000円は高い？
収入が年100万円の場合、月1万5,000円の国保保険料はやや高く感じますが、所得控除が適用されていない場合や、均等割・平等割が重くのしかかっている可能性があります。
所得が少なくても、非課税世帯でなければ軽減措置の対象外になる場合もあるため、所得申告をしていないと本来の軽減が適用されません。
保険料を下げるためにできること
- 所得申告を忘れずに行う
- 世帯分離の可否を役所に確認する
- 収入が少ない場合は軽減申請を検討
- 減免制度（災害・離職等）を活用する
上記の施策で保険料が数千円以上下がることも珍しくありません。
まとめ：世帯主変更だけでは保険料は下がらないが、構成の見直しは効果的
国保の保険料は世帯主の名前ではなく、世帯構成と国保加入者の所得によって決まります。世帯主を母親に変えるだけでは金額は変わりませんが、世帯分離や軽減申請などを活用することで保険料を抑える可能性はあります。
まずは自治体の窓口で具体的な試算と制度活用の相談をしてみましょう。
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