家族のライフプランや収支状況を見直す中で、毎月の保険料が家計に与える影響は非常に大きいものです。特に自営業で小さなお子様を育てる家庭では、保障と家計のバランスをどうとるかが悩みの種。この記事では、保険の内容とその支払い額が妥当かどうかを判断するためのポイントや、必要保障額の考え方、見直しの基準をわかりやすく解説します。
保険料は「年収の5〜10%」が目安とされる理由
一般的に、保険料の支払いは「年収の5〜10%」が無理のない範囲とされています。たとえば年収400万円のご家庭であれば、月額にすると1.6万円〜3.3万円程度が目安です。
この記事の事例では、月額3.2万円を支払っており、ギリギリ上限に達する金額。非課税世帯という状況も考慮すると、やや高めの印象がありますが、補償内容とのバランス次第では十分に妥当ともいえます。
それぞれの保険の役割と必要性を見直そう
加入している保険には、以下のような目的がそれぞれにあります。
- 県民共済:最低限の医療補償
- 医療終身保険:入院・手術の備え
- 長割終身保険:葬儀代としての貯蓄型
- 終身がん保険:がん治療に特化
- 収入保障保険:万一の際に遺族の生活保障
これらを重複なく機能させていれば合理的ですが、「医療保障」が県民共済と終身医療で二重になっている可能性もあります。特に医療保険は貯蓄で対応できる場合も多く、過剰でないか一度検討してみましょう。
収入保障保険は家族構成に応じて適切な保障設計を
収入保障保険は、自営業の方にとって非常に重要な保険です。この記事の事例では、毎月15万円が保険期間中支払われる内容になっており、子供が大学を卒業するまでのライフプランにマッチしている点は評価できます。
ただし、65歳までという期間は長めです。お子様の年齢と成長スピードを考慮すると、期間短縮や金額見直しで保険料を下げられる余地もあるかもしれません。
「長割終身保険」は本当に必要?他の手段との比較も
200万円の死亡保障を確保するために8,000円を支払っている長割終身保険ですが、これはいわゆる「葬儀代の確保」を目的としたものです。
ただし、NISAや定期預金で代替できる可能性もあります。必要保障額を再計算して、「本当に保険で備える必要があるのか?」を検討する価値があります。
自営業ならではの備え:公的制度と家計のトータル設計
自営業者は会社員と異なり、公的保障が少ないのが実情です。だからこそ民間保険が重要になる一方で、過剰な保障は資産形成の妨げにもなります。
たとえば、妻が運用しているNISAや、すでに確保済みの学資保険があるならば、それを「保険代替資産」としてカウントし、トータルバランスで保険の必要性を見直すアプローチも有効です。
まとめ:保険は必要な時期に必要な分だけ、定期的な見直しを
保険は「安心のためのコスト」であり、家計に無理がない範囲で設計されるべきです。今回のように月額3万円を超える保険料はやや高めではありますが、ライフプランに沿って設計されていれば妥当ともいえます。
ただし、時期に応じて不要になる保障や、資産で代替可能なリスクもあるため、少なくとも2〜3年に一度はプロによる見直しを検討すると良いでしょう。
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