年収180万円で25年間働いた場合に、将来もらえる厚生年金がどのくらいになるのかについて詳しく解説します。厚生年金は、働いている間に毎月の給与から保険料を支払い、退職後に年金として支給される制度ですが、その金額はさまざまな要因によって決まります。
1. 厚生年金の仕組みと計算方法
厚生年金は、主に加入期間と給与額に基づいて支給額が決まります。具体的には、年金の基礎部分と報酬比例部分に分かれています。基礎部分は、全員が同じ金額を受け取るものですが、報酬比例部分は、働いている間にどれだけの報酬(給与)を得たかによって変動します。
年金額は、基本的に「平均標準報酬月額」と呼ばれる、加入していた期間の給与を基に計算されます。これに基づいて、一定の割合(報酬比例部分)で年金が算出されます。
2. 年収180万円で得られる報酬比例部分
年収180万円を25年間支払ってきた場合、報酬比例部分に該当する年金額は、概算で計算することができます。年間180万円を12ヶ月で割ると、月収は15万円程度になります。これに基づき、標準報酬月額が計算され、報酬比例部分が決定されます。
一般的に、厚生年金の報酬比例部分は、標準報酬月額に0.005481を掛けた額が毎年の年金額となります。例えば、月収が15万円の場合、報酬比例部分は約82,215円(15万円×0.005481×12)となります。
3. 基礎年金と報酬比例年金を合わせた総額
基礎年金の部分は、全員に一定額が支給されます。2023年の基礎年金は、満額で年間約78万円程度です。この基礎年金と報酬比例部分を合わせて、総額の年金額が決まります。
したがって、年収180万円で25年間働いた場合、報酬比例部分の年金と基礎年金を合わせた総額は、報酬比例部分が約82,215円、基礎年金が78万円程度で、年間の年金額は約86万2,000円程度になります。
4. 注意点:年金額の調整や変更
実際には、年金額はインフレや税制の変更により、支給額が調整されることがあります。また、年金を受け取る時期や年金の支給開始年齢によっても支給額が異なる場合があります。そのため、あくまで目安として考えておくことが重要です。
さらに、年金受給後も働く場合、追加の年金支給や繰り上げ・繰り下げ制度を利用することも可能です。これにより、年金額が増減する場合があるため、退職後の生活設計をしっかりと考えておくことが必要です。
5. まとめ
年収180万円で25年間厚生年金に加入した場合、将来受け取る年金額は、基礎年金と報酬比例部分を合わせて、年間約86万2,000円程度となります。しかし、年金額はさまざまな要因によって変動するため、将来に向けた計画を立てる際は、年金だけに頼らず、貯金や個人年金の加入も検討することをお勧めします。
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