高齢の親やご家族の口座が長期間利用されていない場合、いざ引き出そうとすると思わぬ手続きが必要になることがあります。特に、数年単位でATMや窓口での取引がなかった場合は、身分証の提示や委任状などの対応が求められるケースがあります。この記事では、ゆうちょ銀行口座を久しぶりに利用する際の注意点や必要書類をわかりやすく解説します。
長期間取引のない口座とは
ゆうちょ銀行では、概ね2年以上ATMや窓口での取引がない口座を「長期間利用のない口座」と見なすことがあります。自動引き落とし(例:かんぽ生命保険料)があっても、口座名義人自身の操作がない場合はこれに該当する可能性があります。
このような場合、セキュリティの観点から、預金の引き出し時に本人確認が厳格に求められることがあります。
本人による引き出しの手続き
本人が通帳やキャッシュカードを用いてATMで引き出す分には、通常通り操作可能なことが多いです。ただし、下記のようなケースでは窓口での手続きが必要になる場合があります。
- ATMで暗証番号の入力に複数回失敗した
- 通帳やキャッシュカードを紛失している
- 口座が一時凍結や利用制限の対象になっている
窓口での引き出し時には、運転免許証やマイナンバーカードなどの本人確認書類が必要です。また、状況によっては「本人であることの確認」をより厳密に行うため、簡易書留による本人宛書類の送付などのプロセスが発生する場合もあります。
家族が代理で引き出す場合の手続き
家族であっても、本人以外の人が預金を引き出すには正式な委任状が必要です。さらに、委任者(本人)および代理人(家族)のそれぞれの本人確認書類も求められます。
また、金額が多額である場合や、長期間放置された口座である場合、ゆうちょ側がさらに慎重に確認を行うことがあり、即日での払い出しができないケースもあるので注意が必要です。
利用再開のために必要な準備
口座をスムーズに再利用するために、以下の点を確認・準備しておきましょう。
- キャッシュカード・通帳の所在確認
- 暗証番号が不明な場合は早めに再発行手続き
- 本人確認書類(運転免許証・保険証・マイナンバーカードなど)の準備
- 必要に応じて代理人用の委任状フォーマットを取得
ゆうちょ銀行の公式サイトや窓口で事前に確認しておくと、手続きがスムーズになります。
実際の体験談:数年ぶりの引き出しで求められたこと
70代の母親が5年ぶりにゆうちょ口座から現金を引き出そうとしたところ、ATMが利用停止になっていました。窓口に行くと「本人確認書類」の提示を求められ、加えて通帳とキャッシュカードの両方を確認されました。再開処理には数日かかるとのことで、急ぎで現金が必要な場面では焦る可能性があります。
このように、長期間利用していない口座は安全性確保のため制限がかかることがあるため、早めに状況確認をしておくことが大切です。
まとめ
ゆうちょ銀行口座を長期間利用していない場合、本人であっても窓口での引き出しには身分証の提示などが必要になる可能性があります。家族が代理で手続きを行うには、委任状と両者の本人確認書類が必須です。スムーズに預金を引き出すためには、事前に口座の状態や必要書類を確認しておくことをおすすめします。
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