保険の話題で時折登場する「お宝保険」という言葉。これは昔に契約された一部の保険商品が、現在では考えられないような好条件を持っていることから、今となっては“お宝”のように価値があるとされることに由来します。この記事では、そのお宝保険の特徴や見分け方、そして実際にどのようなケースがあるのかをわかりやすく解説します。
お宝保険とは何か?基本的な定義
「お宝保険」とは、1990年代前半ごろまでに販売されていた高利率の終身保険や養老保険のことを指します。予定利率が3%~5%と非常に高く、現在の保険では実現できないような貯蓄効果があるのが特徴です。
当時はバブル期の影響もあり、保険会社が提示する予定利率も高めに設定されていました。そのため、長期間保有することで返戻率が120%以上になるケースも珍しくありません。
お宝保険の代表例と見分け方
お宝保険の代表例として、以下のような商品があります。
- 昭和~平成初期に契約された終身保険(予定利率4.5%など)
- 養老保険で満期時の返戻率が120%以上
- 医療特約なしのシンプル設計で、保険料が安定している
契約時期や保険証券の予定利率欄、満期金の金額などから確認できます。また、契約内容を変更せず、継続して保有していることもポイントです。
実際に「お宝保険」を持っている人の事例
たとえば70代の女性が30年前に契約した終身保険は、月1万円の保険料で死亡保障300万円に加えて、解約返戻金が280万円という高いリターンが得られたケースがあります。保険会社の担当者からも「これは手放さない方がいいですよ」と言われたそうです。
また、40代後半の男性が親から相続した養老保険も、満期返戻率が当初契約の140%に近くなっており、銀行の定期預金では到底得られないパフォーマンスと評価されています。
現代の保険商品と比較してどれほど“お宝”か
現在の保険商品は超低金利の影響で、予定利率は1%を下回ることも多く、貯蓄型保険であっても返戻率は100%を切ることもあります。これは保険会社が利回りを保証できないためです。
そのため、お宝保険は今の基準では非常に有利な条件を持っており、「解約しないで持ち続けるのが最善」と言われることも少なくありません。
お宝保険の注意点と見直しの際の落とし穴
ただし、お宝保険にも注意点があります。たとえば医療特約が古く、今の医療に対応していないケースもあるため、保障内容をしっかりと理解した上で補完することが大切です。
また、「保険料が高いから見直したい」と考えて解約してしまうと、二度と同じ条件の保険には入れない可能性が高いです。見直す際には必ず専門家に相談することをおすすめします。
まとめ:お宝保険は知識が価値を左右する資産
お宝保険は、高利率の時代に契約された“優遇商品”であり、今では非常に価値が高いものです。単なる古い保険と誤解して解約してしまうのは非常にもったいない行為です。
ご自身や家族の保険証券を一度見直してみると、思わぬ“お宝”が見つかるかもしれません。保険の見直しをする前に、その価値を見極める目を持つことが重要です。
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