フリーターとして実家暮らしをしている方が、親の扶養を抜けて国民健康保険(国保)に加入する際、「親と同世帯でいるか」「世帯分離するか」で保険料が大きく変わることがあります。この記事では、世帯収入によって変わる国保保険料の仕組みや、世帯分離のメリット・デメリットをわかりやすく解説します。
国保保険料は世帯単位で計算される仕組み
国民健康保険の保険料は「世帯単位」で算出されます。つまり、同一世帯に高収入の家族がいれば、収入がない本人も高い保険料を請求される可能性があります。
実例:親の年収が700万円ある世帯で、子がフリーターとして月収10万円で国保に加入すると、保険料は親の収入も合算して計算されるため高額になるケースが多いです。
世帯分離すれば保険料は本人の収入ベースに
世帯分離を行うと、住民票上は別世帯として扱われ、国保保険料は「本人の収入」だけで計算されます。そのため、バイト収入だけの場合は保険料が大幅に下がることがあります。
例:親と同居していても世帯分離した場合、年収120万円のフリーターなら年間の国保保険料が5万円以下になることもあります(自治体により異なります)。
世帯分離の手続きと注意点
世帯分離は市区町村の役所で住民票の異動として申請できます。身分証と印鑑を持参すれば即日対応可能です。ただし、同住所での分離には自治体ごとに制限がある場合があります。
また、世帯主変更によって、他の行政サービス(住民税の通知先、福祉関係など)の影響を受けることもあるため、事前確認が大切です。
世帯を分けるメリットとデメリット
メリット:
- 国保保険料が抑えられる
- 生活保護や就学支援など、一部支援制度で本人の収入のみで判断される
デメリット:
- 世帯主として各種書類や納付書が自分宛に届く
- 親の税扶養から外れると、親の税控除額が減る可能性がある
- 医療費助成や福祉サービスの条件が変わることもある
親と同世帯であるメリットはある?
親の扶養に入っていれば、保険料を払う必要がなかったり、医療費助成が受けられる自治体もあります。また、税制上は親の扶養控除の対象になり、世帯全体としての家計負担が軽減される場合もあります。
特に18歳未満や学生の場合は、同世帯にしておくほうがトータルで得になることが多いです。
まとめ:自分のライフスタイルに合った判断を
同じ住所に住んでいても、世帯を分けることで国保保険料の計算基準が変わり、負担が軽くなるケースは少なくありません。ただし、扶養控除や福祉制度への影響もあるため、家族で相談した上で、必要なら役所や社会保険労務士に相談するのが安心です。自立の第一歩として、世帯分離は現実的な選択肢になり得ます。
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