正社員からアルバイトへ転職するタイミングでは、社会保険の切り替えが必要となります。特に勤務時間が短く、企業の健康保険に加入できない場合、選択肢として「配偶者の扶養に入る」または「国民健康保険に加入する」の2つが主に検討されます。どちらが自分にとって適切なのか、費用や条件、手続き面からわかりやすく解説します。
アルバイトでは社会保険に加入できないケースが多い
社会保険（健康保険・厚生年金）に加入するには、通常以下の条件を満たす必要があります。
- 週の所定労働時間が20時間以上
- 月収が88,000円以上
- 勤務期間が2カ月を超える見込み
- 学生でない
- 従業員数101人以上の企業
これらの条件に当てはまらない場合、社会保険への加入はできず、健康保険と年金の手続きは自分で行う必要があります。
扶養に入る場合のメリットと注意点
配偶者が会社員などで社会保険に加入している場合、「被扶養者」として扶養に入ることができます。この場合、自身で保険料を支払う必要がなく、負担を大きく抑えることが可能です。
扶養に入るためには、以下のような条件があります。
- 年収130万円未満（60歳未満）
- 配偶者の年収の1/2未満であること
- 安定的に130万円を超えない見込みであること
今回のケースでは、退職後のアルバイト収入が年間約100万円程度とのことなので、扶養に入れる可能性は十分あります。
国民健康保険に加入した場合の費用と特徴
扶養に入れない場合、または配偶者が扶養制度のない働き方をしている場合、自身で国民健康保険に加入することになります。
保険料は自治体によって異なりますが、前年の所得に応じて決まるため、年収が低い場合は軽減措置が適用され、保険料が大幅に抑えられることがあります。
例えば、年収100万円台の場合、保険料が月額5,000〜10,000円程度になるケースもあります。
どちらが良いかを判断するポイント
扶養に入る場合。
- 保険料の負担がゼロ
- 手続きが比較的簡単（配偶者の勤務先で手続き）
- 年収見込みが130万円未満に確実に収まる必要がある
国民健康保険に加入する場合。
- どんな状況でも自分で加入可能
- 軽減措置があれば保険料を抑えられる
- 手続きは役所で行う必要がある
いずれの場合も、「健康保険証が切れる前」に手続きを進めることが重要です。
その他の選択肢や補足事項
他に考えられる選択肢としては、次のようなものもあります。
- 短期的に民間の医療保険に加入して保険期間をカバーする
- ハローワークの失業給付を受けている期間は、減額や免除措置を活用する
また、年金についても厚生年金から国民年金への切り替えが必要なので、併せて役所での手続きを行うとスムーズです。
まとめ：年収と将来設計で判断を
今回のように、年収が130万円未満であれば、配偶者の扶養に入るのがもっともコストを抑えた方法です。ただし、見込み年収が超えてしまう可能性がある場合は、早めに国民健康保険への加入も検討しましょう。
手続きの期限や証明書類の準備が必要になるため、転職前後のスケジュールを逆算して余裕を持って対応することをおすすめします。
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