近年、将来の資産形成や相続対策として注目されているのが「米ドル建ての終身保険」です。複数の保険担当者から同様の商品を提案されることも珍しくなく、別々の担当者から契約を検討している方もいらっしゃるでしょう。この記事では、複数契約時の留意点や、保険会社内部での情報の扱いについて詳しく解説します。
米ドル建て終身保険の特徴とは
米ドル建て終身保険は、為替の変動リスクを伴うものの、円建てよりも高い利回りが期待できる保険商品です。死亡保障と資産運用の二つの目的を持ち、長期的な保有により貯蓄性も高まります。
しかし、外貨建てという性質上、為替手数料やリスクの理解が必要であり、安易な加入は避けたいところです。特に、担当者の説明の仕方によって印象が大きく異なるため、比較検討は重要です。
別々の担当者から契約してもバレるのか?
原則として、同じ保険会社内でも「担当者間で情報は共有されにくい」とされています。特にメットライフ生命のような大手外資系保険会社では、個人情報保護の観点から、営業担当者が他の契約情報にアクセスすることは基本的にできません。
そのため、複数の担当者から商品提案を受けた上で、別々に契約をしても、お互いにその事実が知られる可能性は低いと言えるでしょう。
ただし「契約審査部」では全ての情報が見られる
一方で、契約時の最終的な審査を行う「契約審査部」では、同一名義人の契約内容は把握されます。つまり、保険会社の社内では記録として全て把握されているため、契約重複のチェックや告知義務違反の有無が確認されます。
その際に明確な問題がなければ契約は成立しますが、万が一の際のトラブルを防ぐためにも、すべての情報を正直に開示することが重要です。
複数契約する場合のメリットとリスク
メリット:
・それぞれの担当者の視点から多角的なアドバイスが受けられる
・複数の契約により保障の分散が可能
リスク:
・契約内容に重複や過剰加入が起こる可能性
・支払い負担が無理のあるものになってしまう
特に注意したいのが「告知内容の不一致」。複数契約を同時期に行うとき、記入する内容にズレがあると不正とみなされる可能性もあるため、慎重な対応が必要です。
契約前に確認しておきたいチェックリスト
- 現在の保険加入状況を正確に把握しているか
- 複数契約しても家計に支障がないか
- 為替のリスクを十分に理解しているか
- それぞれの契約目的が明確か
このような項目をクリアした上で、信頼できる担当者と契約を進めることが望ましいです。
まとめ:信頼関係を大切に、情報の透明性を保つ
米ドル建て終身保険を複数契約すること自体は問題ありませんが、保険会社内部では契約情報が把握されているため、「バレない」ことを前提にするのではなく、誠実な姿勢での契約をおすすめします。
長期にわたって保有する保険だからこそ、後悔のない判断をするためにも、複数の担当者と話したうえで、自分自身が納得できる内容で契約を結びましょう。
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